こんにちは、私は、アトリエ光と影の代表で、プロ鉛筆画家の中山眞治と申します。

さて、静物デッサンを続けているのに、なかなか上達を実感できない…。その原因は、描く量や才能ではなく「練習の順番」にあることがほとんどです。
鉛筆デッサンや鉛筆画では、形の捉え方・線の扱い・陰影の理解を段階的に積み重ねる必要がありますが、多くの人は順序を飛ばしたまま描き込みに進んでしまいます。
この記事では、静物デッサンが上達しない人のために、失敗を避けながら確実に力を伸ばせる練習順ロードマップを整理し、今どこでつまずいているのかを明確にしていきましょう。
それでは、早速どうぞ!
静物デッサンが上達しない人が最初につまずく練習順の誤解

静物デッサンが、なかなか上達しないと感じている人の多くは、自身で才能やセンスの問題だと考えがちです。しかし実際には、原因の多くが「練習の順番」にあります。
静物デッサン・鉛筆デッサン・鉛筆画では、形の理解、線の判断、明暗の整理といった要素を段階的に積み上げる必要がありますが、その順序を誤ることで、努力が成果に結びつかなくなってしまうのです。
本章では、静物デッサンから鉛筆画に取り組む人が、最初に陥りやすい練習順の誤解を整理して、なぜ上達が止まってしまうのかを明確にしていきます。
描き込みから始めてしまう静物デッサンの落とし穴

静物デッサンで、非常に多い失敗は描き始めから、いきなり細部へと描き込みに進んでしまうことです。
静物デッサンとして、完成した作品を意識するあまり、質感や陰影、輪郭の表情を早い段階で入れようとすると、全体の比率や形の歪みに気づけなくなります。
静物デッサンの初期段階では、適切さよりも全体の関係性を捉えることが目的です。
ここで、描き込みにどんどん進んでしまうと、後から修整が難しくなり、結果として完成度が上がらないまま、描き終えることになってしまいます。
鉛筆デッサンと鉛筆画の役割を混同している

鉛筆デッサンと鉛筆画は、似ているようで役割が異なります。鉛筆デッサンは、形や構造、空間の理解を深めるための訓練であり、鉛筆画はその理解をもとに完成度を高めて仕上げる表現手法です。
この区別が曖昧なまま練習を続けると、「どこを直せばよいのか」「何が良くなっているのか」が判断できなくなります。
静物デッサンが上達しない人ほど、常に鉛筆画として仕上げようと急ぎ、デッサン本来の確認作業を省略してしまう傾向があるのです。
難しいモチーフから練習を始めてしまう

上達を目指すあまり、複雑で魅力的な静物モチーフを選んでしまうことも、練習順の大きな誤解です。
情報量の多いモチーフでは、鉛筆デッサンで確認すべき比率や軸、奥行きが埋もれてしまい、判断が曖昧になります。
静物デッサンの初期練習では、形が単純で構造が読み取りやすいモチーフを選ぶことで、観察力と判断力を効率よく鍛えることができます。
難易度の高いモチーフは、順番を踏んだ後で取り組むべき段階です。絵画教室へ通う人は、次のような基本的なモチーフから始めるべきです。



尚、自宅で制作する人は、白い卵・白い空き箱・白いミキサー・白い布・外側の皮をむいたタマネギ・白い家電製品、白いマグカップ・白いカーテンなど探せばいろいろあります。^^
この白さにこだわるのは、光と影の状態をつぶさに観察できるためです。
成果を急ぎすぎて工程を飛ばしている

早く上達したいという焦りから、基礎工程を省略してしまう人も少なくありません。鉛筆デッサンや鉛筆画では、理解が浅いまま次の段階へ進んでも、必ずどこかで行き詰まります。
形の確認、線の整理、明暗の構造理解といった工程は、それぞれが次の段階の土台になります。基本的な工程を飛ばすことは近道に見えて、結果的には遠回りになるのです。
静物デッサンが上達しない原因の多くは、描き方そのものではなく、練習の入口にあります。鉛筆デッサンと鉛筆画の役割を整理し、形の把握から段階的に練習を積み重ねることで、迷走は大きく減らせます。
形を適切に捉えるための静物デッサンの基礎段階

静物デッサンが安定しない原因の多くは、形の捉え方が曖昧なまま次の工程へ進んでしまうことにあります。
とくに、静物デッサンの基礎段階では、上手く描こうとする意識よりも、モチーフを適切に観察して、構造や光と影の状態を理解する姿勢が重要です。
この段階での練習は地味に感じられがちですが、ここを疎かにすると、その後どれだけ描き込んでも完成度は頭打ちになります。
本章では、まずは、形を適切に捉えるために必要な、基礎練習の順番を整理していきましょう。
大きな形と比率を最優先で確認する

静物デッサンの基礎で最初に行うべきことは、細部ではなく大きな形と比率の把握です。
静物デッサンでは輪郭線の美しさよりも、制作画面の中における、モチーフ全体の比率・高さ・幅・傾きの関係を正確に捉えることが求められます。
ここで比率が狂ったまま進んでしまうと、後から修整することは非常に困難になります。形の適切さは、完成直前ではなく、この初期段階でほぼ決まると考えてよいでしょう。
輪郭と重心を意識した形の整理

大きな形を捉えた後は、モチーフの輪郭(シルエット)と重心を確認します。
静物デッサンでは、形が適切に見えていても、重心がずれていると不安定な印象になるのです。
鉛筆デッサンの段階では、立体感を出そうとする前に、形がどこで支えられているのか、どの方向に重さを感じるのかを意識することが重要です。これにより、線に迷いが減り、形の安定感が増していきます。
立体のモチーフを単純な形に分解して考える

基礎段階では、複雑な静物モチーフをそのまま描こうとせず、円柱・直方体・球体といった単純な形の複合体として考えます。
鉛筆デッサンは観察力だけでなく、構造を理解する訓練でもあるのです。
立体を単純化して捉えることで、面の向きや奥行きが整理され、鉛筆画へ進んだ際にも説得力のある形を描けるようになれます。
線は「説明」ではなく「確認」のために使う

この段階で使う線は、見せるための線ではありません。鉛筆デッサンの線は、形を確認し、誤りに気づくためのものです。
強く描き込まず、何度も描き直しながら形を探ることで、観察と判断の精度が高まる一方で、線を残す意識を持ちすぎると、修整をためらい、形の精度が下がる原因にもなります。
鉛筆による静物デッサンの基礎段階では、完成を意識する必要はありません。大きな形、比率、重心、立体の理解を順番に確認することで、鉛筆画として仕上げに向かう際の土台が整うのです。
この段階を丁寧に積み重ねることが、後の工程を大きく楽にしてくれます。次の章では、線と明暗を整理する中間段階の練習順について解説していきます。
線と明暗を整理する鉛筆デッサン・鉛筆画の中間段階の練習順

鉛筆による、静物デッサンの基礎段階を経たあとで、多くの人が次に迷うのが「どこまで描けばよいのか」という判断です。
線や明暗を加え始める中間段階では、描き足す技術よりも整理する力が問われます。鉛筆デッサンや鉛筆画が上達しない原因の多くは、この段階で情報を増やしすぎてしまうことにあります。
本章では、線と明暗をどの順番で整理していくべきかを明確にしていきましょう。
線の役割を明確にして描写を整理する

中間段階では、すべての輪郭線を同じ強さで描く必要はありません。鉛筆デッサンでは、線は形を説明するためではなく、構造を示すためにも使います。
どの線が形の境界なのか、どの線が面の切り替わりを示しているのかを意識することで、描写が整理されるのです。
線の強弱を意識するだけで、静物デッサン(鉛筆デッサン)全体の構成は大きく向上します。
明暗は段階分けして考える

鉛筆画で立体感を出そうとすると、つい濃淡を細かくつけたくなります。
しかし中間段階では、いきなり複雑なトーンを入れるのではなく、明暗を大きく段階分けして捉えることが重要です。
光側・中間・影側という大きな区分を意識することで、明暗構造が整理され、立体のモチーフが安定して見えるようになります。この整理が不充分なまま描き進めると、画面全体が散漫になります。
描き込みすぎを防ぐ判断力を養う

静物デッサンが、途中で破綻する原因の一つは、描き込みすぎです。
中間段階では、「足す」よりも「止める」判断が重要になります。どこまで描けば形が伝わるのか、どこから先は不要なのかを意識的に考えることで、画面に余白とリズムが生まれます。
この判断力は、一度に身につくものではなく、段階的な練習の中で育まれていくのです。
全体と部分を往復しながら確認する

中間段階では、部分だけに集中するのではなく、常に全体に戻って確認する習慣が必要です。鉛筆デッサンから鉛筆画へ進む段階においては、部分の完成度が高くても、全体との関係が崩れていては意味がありません。
全体を見て、部分を修整し、再び全体に戻るという往復を繰り返すことで、静物デッサンや鉛筆画の完成度は着実に高まります。
線と明暗を扱う中間段階では、描写量を増やすことよりも、整理する意識が重要になるのです。
鉛筆デッサンで線の役割を明確にし、鉛筆画で明暗構造を段階的に整理して仕上げることで、描き込みすぎによる失敗を防げます。
下絵から仕上げへ!完成度を引き上げる鉛筆画・デッサンの練習法とコツ

次の章では、質感と空間を扱う応用段階の練習の順番について解説していきましょう。
質感と空間を扱う静物の鉛筆画による応用練習ステップ

鉛筆による、静物デッサンの中間段階を経て、線と明暗の整理がある程度安定してこられましたら、次に取り組むべきは質感と空間の扱いです。
この応用段階では、単に「よく描く」ことよりも、どの情報を強調し、どこを抑えるかという判断が、作品全体の完成度を左右します。いわゆるメリハリです。^^
本章では、鉛筆画としての説得力は、質感表現と空間構成が噛み合ったときに、初めて生まれる点であることについて解説しましょう。
質感は描き分ける前に整理する

静物デッサンや鉛筆デッサンから鉛筆画へと進む段階では、質感を表現しようとすると、個々の表情を描き分けることに意識が向きがちです。しかし、応用段階で重要なのは、描き分ける前に質感の方向性を整理することです。
硬いもの、柔らかいもの、光を反射するもの、光を吸収するものといった大きな分類を先に意識することで、鉛筆デッサンから鉛筆画へ進む段階の、無駄な描写を減らすことができます。
質感は細部ではなく、全体の関係性の中で成立するのです。
光の方向と面の関係性を統一する

質感表現が不自然になる原因の一つに、光の方向が曖昧なまま描き進めてしまうことがあります。
静物デッサン・鉛筆デッサン・鉛筆画では、光源を一つに定め、光がどの方向から来て、モチーフのどこに当たり、影がどのようにできているのかを整理する必要があるのです。
面の向きと、明暗の関係が統一されることで、質感の違いも自然に表現できるようになれます。この段階では、濃さを増やすよりも、光と影の関係を崩さないことが重要となります。
背景とモチーフの関係で空間を作る

応用段階では、モチーフ単体だけでなく、背景との関係も意識する必要があります。
鉛筆デッサンでは、背景を描かない選択も一つの判断ですが、鉛筆画として仕上げる場合には、背景との明暗差や境界の扱いが空間表現に直結するのです。
背景を均一に処理するのではなく、モチーフとの距離感を意識して整理することで、画面に奥行きが生まれます。
描き込み量をコントロールする応用判断

応用段階では、描き込み量のコントロールが重要になります。
すべてを均等に描き込むと、画面は重くなり、観てくださる人の画面の中での視線の動きが失われます。静物の鉛筆画では、主役や準主役と脇役を明確にし、情報量に差をつけることで、作品にメリハリが生まれるのです。
この判断力は、基礎から中間段階を丁寧に踏んできた人ほど、身につきやすくなります。次の作品を参照してください。

第1回個展出品作品 野菜 1996 F10 鉛筆画 中山眞治
質感と空間を扱う応用段階では、描写技術以上に判断力が問われます。静物デッサンで培った構造理解と、鉛筆デッサンで整理した明暗をもとに、鉛筆画としての完成度を高めていくことが重要です。
次の章では、これらの練習を継続的に活かすためのロードマップ活用法について解説していきます。
静物デッサン・鉛筆デッサン・鉛筆画を継続的に上達させるための練習ロードマップ活用法

ところで、静物デッサン及び鉛筆デッサンや鉛筆画は、適切な練習順を理解しただけでは充分とは言えません。
重要なのは、その順番をどのように日々の練習に落とし込み、停滞や迷いが生じたときにどこへ戻るかを判断できるようになることです。
ロードマップは一度通過して終わりではなく、繰り返し参照しながら使い続けることで初めて意味を持ちます。
本章では、静物デッサン・鉛筆デッサン・鉛筆画を継続的に上達させるためのロードマップの活用法を整理しましょう。
今の自分自身がどの段階にいるかを把握する

上達が止まったと感じたとき、多くの人は「もっと描き込むべきか」「練習量が足りないのか」と考えがちではないでしょうか。
しかし実際には、練習量ではなく、段階の見誤りが原因であることがほとんどです。
静物デッサンが崩れるのか、鉛筆デッサンで明暗が整理できないのか、あるいは鉛筆画として仕上げる段階で迷っているのかを切り分けることで、戻るべき位置が明確になります。ロードマップは、その判断基準として機能します。
停滞を感じたら必ず一段階戻る

継続的に上達するためには、停滞を「失敗」ではなく、「確認の合図」として捉えることが重要です。
描いていて、違和感が増えた場合には、応用段階で無理に押し切るのではなく、一段階前の練習に戻ることで問題点が浮かび上がります。
静物デッサンで形を再確認したり、鉛筆デッサンで明暗構造を整理し直すことで、鉛筆画の完成度はむしろ安定していくのです。
練習内容を固定せず、役割で切り替える

ロードマップを活かすためには、練習内容を固定化しすぎないことも大切です。すべての練習を「作品制作」として扱うと、判断が甘くなりがちです。
今日は、静物デッサンとして形の確認に集中する日。別の日は、鉛筆デッサンとして線と明暗を整理する日。さらに別の日は、鉛筆画として完成度を高める日。と、目的を分けることで練習の質が向上します。
尚、役割を切り替えることで、同じモチーフでも異なる学びが得られるのです。^^
ロードマップを指標に自己評価を行う

上達を実感できない理由の1つに、自分自身の評価基準が曖昧なことがあります。
完成したかどうかではなく、ロードマップの各段階で、何ができるようになったかを基準に振り返ることで、成長を客観的に把握できるのです。
静物デッサンで形の狂いに早く気づけるようになった、鉛筆デッサンで明暗の整理が速くなったなど、小さな変化を確認することが継続の原動力になります。
静物デッサン及び鉛筆デッサンや鉛筆画を、継続的に上達させるためには、適切な練習順を理解したうえで、ロードマップを繰り返し活用する姿勢が欠かせません。
鉛筆デッサン及び鉛筆デッサンや鉛筆画それぞれの役割を意識し、迷ったら1段階戻りましょう。

この循環を作ることで、上達は一時的なものではなく、安定した成長へと変わっていきます。
練習課題(3つ)

本章では、あなたが実際に手を動かして練習できる課題を用意しました。鉛筆画や鉛筆デッサンは練習しただけ上達できますので、早速試してみてください。
形と比率を安定させる静物デッサン基礎練習
課題内容
単純な静物モチーフ(例:リンゴ、コップ、箱など)を1点選び、描き込みを一切行わず、形と比率の確認だけに集中した静物デッサンを行います。
陰影や質感表現は加えず、全体の高さ・幅・傾き・重心の位置を正確に捉えることを目的とします。
練習の狙い
この課題は、鉛筆デッサンの基礎段階において、最も重要な「形の把握力」を養うためのものです。完成度を意識せず、何度も線を描き直しながら、形が安定して見える状態を探ります。
描き込みを我慢することで、静物デッサンにおける初期判断の精度が高まります。
チェックポイント
- 全体の比率に違和感がないか。
- 重心が不自然に傾いていないか。
- 線が説明的になりすぎていないか。

参考画像です
線と明暗を整理する鉛筆デッサンの中間練習
課題内容
課題①と同じ、もしくはよく似た静物モチーフを用いて、線の役割と明暗の段階分けに重点を置いた鉛筆デッサンを行います。
光源を1つに定め、光側・中間・影側の3段階程度に明暗を整理します。細かな質感や描き込みは避け、構造が伝わるかどうかを基準に描写します。
練習の狙い
この課題では、鉛筆デッサンにおける「描きすぎを防ぐ判断力」を養います。
線と明暗を整理することで、鉛筆デッサンが途中で破綻する原因を自身で発見できるようになれます。
完成度よりも、全体が分かりやすくなっているかを重視してください。
チェックポイント
- 線の強弱に役割の違いがあるか。
- 明暗が細かくなりすぎていないか。
- 全体と部分を行き来できているか。

参考画像です
質感と空間を意識した静物の鉛筆画応用練習
課題内容
複数の静物モチーフ(例:硬い物+柔らかい物)を組み合わせ、主役や準主役と脇役を意識した鉛筆画として仕上げます。
すべてを均等に描き込まず、質感の差・背景との関係・視線の動きを意識しながら、情報量に強弱をつけます。
練習の狙い
この課題は、ロードマップ全体を統合するための応用練習です。静物デッサンで培った形の理解、鉛筆デッサンで整理した明暗をもとに、鉛筆画としての完成度を高めます。
途中で迷いが生じた場合には、意識的に課題①や②へ戻る判断を行うことも含めて練習とします。
チェックポイント
- 主役及び準主役や脇役が、明確になっているか(しっかりと差別化できるように調整してあるか)。
- 質感の違いが整理されているか。
- 描き込み量が、コントロールできているか。

参考画像です
まとめ:静物デッサンが上達しない人が「練習順」を見直すべき理由

第1回個展出品作品 休日 1998 F10 鉛筆画 中山眞治
静物デッサンが、上達しないと感じる原因は、描く量や才能ではなく、練習の順番を誤っていることにあります。
この記事では、静物デッサン・鉛筆デッサン・鉛筆画を段階ごとに整理し、迷わず成長するための練習ロードマップを提示してきました。
重要なのは、すべてを一度に身につけようとせず、それぞれの段階に明確な役割を持たせることです。
まず、基礎段階では、形と比率を適切に捉える静物デッサンが中心となります。この段階では描き込みを控え、大きな形や重心を丁寧に確認することで、その後の工程が大きく安定します。
次に、中間段階では、鉛筆デッサンとして線と明暗を整理し、描き込みすぎを防ぐ判断力を養うのです。ここでは完成度よりも、構造が適切かどうかを基準にすることが重要です。
さらに応用段階では、鉛筆画として質感や空間を扱い、主役及び準主役や脇役、情報量の強弱を意識した表現へと進みます。
ロードマップの最大の価値は、迷ったときに戻る場所を示してくれる点にあります。停滞を感じましたら無理に描き進めるのではなく、1段階前に戻り、形や明暗を再確認することで、結果的に上達が早まるのです。
練習を作品制作と混同せず、目的ごとに切り分けることも継続の鍵になります。
以下に、この記事の要点を整理しました。
- 静物デッサンは、形と比率を確認するための基礎練習。
- 鉛筆デッサンは、線と明暗を整理する中間練習。
- 鉛筆画は、質感と空間を統合する応用段階。
- 上達が止まったら、必ず1段階戻って確認する。
- 完成度ではなく、各段階でできることを評価基準にする。
静物デッサン及び鉛筆デッサンや鉛筆画は、適切な練習の順序を理解し、それを繰り返し活用することで安定した成長へとつながります。
このロードマップを指標として、自身の現在地点を確認しながら、無理のない練習を積み重ねていきましょう。
初心者から中級者へ進むための鉛筆画・デッサン練習ロードマップ完全版
ではまた!あなたの未来を応援しています。




次の章では、適切な基礎段階として、最初に取り組むべき具体的な練習の順番を詳しく解説していきましょう。