2026年 鉛筆画・デッサンの公募展一覧|応募時期と特徴のまとめ

 こんにちは。私は、アトリエ光と影の代表で、プロ鉛筆画家の中山眞治です。

 さて、鉛筆画やデッサンを描き続けていると、「どの公募展に出せばいいのか」「いつ応募すればいいのか」が分かりにくく感じることもあるでしょう。

 公募展には、評価の方向や応募時期の違いがあり、作品の段階によって向いている場も変わるのです。


 この記事では、2026年に応募可能な鉛筆画・デッサン系の公募展を整理し、受付時期と特徴を比較できるようにまとめました。単なる日程一覧ではなく、発表の場を選ぶ判断材料として活用できる一覧です。

 また、公募展で他の作家の作品を観ることによる意識改革や、個展開催における考え方なども整理して解説しますので、是非参考にしてください。

 それでは、早速見ていきましょう!

2026年度公募展開催スケジュール 

 公募展は数が多く、規模や目的も異なります。重要なのは知名度の高さではなく、今のあなたの制作段階で何を経験したいかです。

 たとえば、作品の完成度を確認したいのか、他者の作品と並んだ時の見え方を知りたいのか、それとも制作の方向を決めたいのかによって、選ぶ公募展は変わります。

 本章では、公募展を選ぶ際の基本的な考え方を整理します。

この練習ルーティンの考え方は、無料メルマガで順序立てて解説しています。

毎日10分で続けられる練習の考え方を配信しています。

 2026年度の、鉛筆画やデッサンでも出品できる公募展の一覧表は、次の通りです。比較的小さな作品でも出品できる内容を掲載しています。

コンテスト名会期応募受付期間・締切種別作品サイズURL
第44回 上野の森美術館 大賞展4/29~5/10受付:事前申込
搬入:2/22~23
M50~S100上野の森美術館絵画大賞・優秀賞他   公式サイトへ
第22回 世界絵画大賞展7/3~8受付:2~4月        搬入:後日指定10号~S30号大賞・優秀賞他公式サイトへ
第9回 日美展8/6~15受付:3/11~4/8     締切:必着F4~F30大賞・準大賞    他多数公式サイトへ
第39回 日本の自然を描く展9/10~9/29受付:4/24~4/30    締切:必着F10まで上野の森美術館賞・文部科学大臣賞・東京都知事賞ほか公式サイトへ
全国日曜画家コンクール(一枚の繪)一枚の繪 8・9月号で発表受付:5/7~11
搬入:会場提出
支払:4/30
4号~6号 1点グランプリ・金賞他 公式サイトへ
第6回鉛筆画、色鉛筆画   コンテスト6~7月ホームページ掲載受付:HP掲載         締切:5/31A4 大賞・優秀賞他 公式サイトへ
第50回 国際美術大賞展要項:春発表予定受付:未定(春発表予定)1部:30号以上130号まで
2部:8~30号未満
大賞・文部科学大臣賞・東京都知事賞他公式サイトへ
第9回 宮本三郎記念デッサン大賞開催:隔年(2026年なし)開催:隔年(2026年なし)1280mm以内大賞、宮本三郎記念賞、優秀賞他公式サイトへ

※ 公募展の日程・規定・搬入方法は毎年変更される場合があります。必ずリンク先の公式要項を確認してから応募準備を進めてください。

 上の一覧表を見ると、公募展ごとに応募時期・サイズ規定・評価傾向が大きく異なることが分かります。

 つまり、上達段階に合った公募展を選ぶことが結果を左右します。

 公募展では完成度だけでなく画面の見え方が強く影響します。
 構図の基本を整理しておきたい場合は、
構図で差がつく!表現力を引き出す鉛筆画の構図アイデア5選とは?」も参考になります。

 ここからは、公募展をどのような基準で選べばよいのか、その考え方を整理していきます。

作品を公募展などへ出すと成長が加速する理由

 発表という行為は、完成した作品を人に見せる最終段階だと考えられがちです。そのため、多くの人が「まだ見せる段階ではない」と判断し、長いあいだ手元で練習を続けます。

 しかし、制作を続けていると、ある時期から努力量に対して変化が小さくなる感覚が生まれます。描けているはずなのに、前進している実感が弱くなり、どこを直せばよいのか分からなくなる状態です。

       第1回個展出品作品 葡萄 1996 F6 鉛筆画 中山眞治

 これは、練習不足ではなく、判断基準が固定されたことによって起こります。公募展などへ出すことは評価を得るためではなく、基準を動かすための行為にもなります。

 練習量の問題ではなく、取り組み方の整理が必要な場合は、
鉛筆画が上達しない人のための練習完全ガイド」も参考になります。

 本章では、なぜ発表が制作の質を変えるのかを整理しましょう。

上達が止まるのは技術不足ではない

 制作量を増やせば、上達し続けると思いがちですが、一定の段階を超えると変化は急に小さくなるものです。

 形の狂いも減り、陰影も理解しているはずなのに、作品の印象が変わらない状態になります。この停滞は技術不足ではなく、見方の固定によって起こります。

      第1回個展出品作品 トルコ桔梗Ⅰ 1996 F6 鉛筆画 中山眞治

 自身の中に基準ができあがると、それに合うように描き続けてしまい、新しい考察や観察が入りません。

 つまり、努力は続いていても、認識が更新されていないのです。ここで必要になるのは練習量ではなく、基準そのものを揺らすきっかけです。

他者の視点が観察を更新する

 作品を公募展などで外に出すと、自身とは異なる見方が必ず返ってきます。意図していなかった部分が評価されたり、重視していた箇所が気づかれなかったりします。

 このズレは否定ではなく、新しい観察の視点を与えてくれます。自身の理解は常に部分的であり、他者の反応によって初めて全体像が見えてくるのです。

       第1回個展出品作品 人物Ⅴ 1997 F10 鉛筆画 中山眞治

 評価の内容そのものよりも、さまざまな気づきによって、認識が再確認できる経験が重要です。視点が変わると、次の制作の注目点が変わり、同じモチーフでも違う描き方が生まれます。

 発表は、作品を判断する場ではなく、観察を更新する場にもなるのです。

発表は結果ではなく次の制作の意識変換装置になる

 描く、発表に出す、気づく、描き直す。この循環が始まると、制作は連続した試行に変わります。

 発表前の制作は、完成を目標にしますが、発表後の制作は、変化を目標にします。ここで初めて上達が加速するのです。

       第1回個展出品作品 人物Ⅳ 1997 F10 鉛筆画 中山眞治

 発表は、一区切りではなく次の制作の起点となり、作品は、記録ではなく過程の一部になります。

 また、重要なことを付け加えるとすれば、公募展(展覧会)に出品されている他の作家の作品を観ることによって、強い刺激を受けられることが大きな収穫になるのです。

なかやま

公募展などの外へ出す行為は、評価の確認ではありません。制作を前に進めるための装置であり、基準を動かし続けるための工程となります。

発表のタイミングに正解はない

 多くの人は、「もう少し描けるようになってから」「自信がついてから」と考え、発表の時期を先送りにします。私も当初は同じ考えでした。

 しかし、実際には、準備が整う瞬間はなかなか訪れません。なぜなら、発表の基準は技術の完成度ではなく、自身の中の不安の大きさで決まってしまうからです。

 不安が消えるのを待つ限り、発表の時期は永遠に来ません。

       第1回個展出品作品 反射 1997 F10 鉛筆画 中山眞治

 本章では、順番を整えてから進むのではなく、進みながら整えていくという考え方を整理します。

準備が整う日は来ない

 多くの人は、一定の完成度に到達したら発表できると考えます。しかし実際には、描ける幅が広がるほど課題も増えるため、常に未完成の感覚が残ります。

 形が取れるようになると、陰影が気になり、陰影が整うと質感が気になり、質感が進むと、構成が気になるものです。

     第1回個展出品作品 ノーマ・ジーン 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

 制作を続ける限り、不足感は消えません。そのため、準備が整うことを条件にすると、発表の機会は遠ざかります。発表の開始点は完成ではなく、未完成を抱えたままでも行動を起こす決断にあります。

順序ではなく契機で始まる

 一般的には、練習を積み、評価を受け、その後に発表の場を広げていく順番が想定されます。しかし実際の活動は順番どおりには進みません。

 絵画教室で描いていた段階から、いきなり個展を開く場合もあるように、公募展より先に作品を公開する場合もありえます。

     第1回個展出品作品 胡桃のある静物 1997 F10 鉛筆画 中山眞治

 きっかけは、実力の到達ではなく、環境や人との関係によって訪れます。順序を守ることより、訪れた機会に応じて動く方が経験は蓄積します。発表は段階の証明ではなく、活動の開始点になるのです。

 筆者の場合には、それまでまともに描いたことがなかった状態で絵画教室へ習いに行き、描くための基礎を教えてもらって、今見れば何でもない作品ではありますが、「描けることの感動」を味わったものです。

 その感動を味わったことを契機として、絵画教室では勿論のこと、自宅でも毎日の制作にのめり込んでいきました。土日祝祭日盆暮れ正月の休日には、早朝に「描きたくて目が覚める」といった具合です。^^

 そうした生活を送るうちに、作品がどんどん溜っていくので、やがて「個展を開催したい」という欲が出て来て、最終的には45枚の作品を3年半で描き、その中から厳選した40枚で最初の個展の開催までたどりつきました。

 制作の段階と発表の関係を整理したい場合は、
初心者から中級者へ進むための鉛筆画・デッサン練習ロードマップ」で全体像を確認できます。

動いた後に基準が整う

 個展会場の予約には、気に入った時期を指定するとなると、1年半前くらいからの予約が必要となりますが、この開催時期がはっきり決まると、「クオリティーの高い作品創り」に意識を集中できるのです。

 そして、発表後には、自身に不足している部分が明確になります。そこで初めて何を学ぶべきかが具体化します。事前に整えようとしていた基準は、実際の反応によって修整されます。

      第1回個展出品作品 男と女 1997 F10 鉛筆画 中山眞治

 つまり基準は、準備によって作られるのではなく、経験によって形成されます。行動を起こした結果として方向が決まり、次の制作の目標が現れるものです。

 筆者は、個展を開催が外部に対する出品の始まりでしたが、そのあとには、市の公募展である「市展」に出品し、そのあともすぐに「全国公募展」へと進んでいきました。

 ここで作品のサイズは、10号→30号→50号→80号→100号→130号とどんどん変化していきながら、それらの「全国公募展」に出品した作品も交えて、第2回目の個展の開催へと進んでいけたのです。

個展や公募展への出品(発表)は、完成度の確認ではなく、制作の方向を決められる視点の転換点です。順序を待つより、経験を重ねることで全体が形になります。

公募展という評価の場の役割

 発表にはいくつかの形がありますが、公募展はその中でも特殊な位置にあります。鑑賞者に見てもらう場であると同時に、評価基準の中に作品が置かれる場でもあるからです。

 評価されること自体を目的にすると、結果に振り回されますが、評価の仕組みを理解すると制作の視点も変わります。

       第1回個展出品作品 風神 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

 公募展は、優劣を決める場ではなく、自身の作品がどの位置にあるのかを知るための場です。

 本章では、公募展が制作にどのような影響を与えるのかを整理します。

第三者の基準に触れる意味

 日常の制作では、当たり前ですが、自身の判断基準が中心です。完成か未完成かも、自身の納得によって決まります。

 しかし、公募展では、複数の審査員が共通の観点で作品を見ます。そこでは作者の意図よりも画面の成立が重視されるのです。

 公募展では主題だけでなく、画面全体の密度が評価に影響します。
 四隅まで意識が行き届いているかという観点については、
構図だけでは不充分?鉛筆画の4隅で世界観を広げる中級テクニック!」も参考になります。

       第1回個展出品作品 雷神 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

 このとき、自身の評価と外部の評価が一致しない経験を味わいます。その差は否定ではなく、基準の違いを知る機会になるのです。自身の中の判断軸に、別の軸が加わることで制作の幅が広がることになります。

 客観視の訓練として、自画像に取り組む方法も有効です。
自画像デッサンで表情が固くなる原因とは?感情を自然に出すための練習法」も合わせて参考にしてください。 

結果よりも反応が残る

 入選か落選かは、一つの区切りに見えますが、制作に影響するのは結果そのものではありません。

 展示会場での見え方や、他作品との距離感、画面の強さの差といった感覚が記憶に残ります。作品単体では分からなかった性質が、並んだときに明確になります。

    第1回個展出品作品 金剛力士像(阿形) 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

 この経験は、次の制作の判断に直接つながります。結果は記録に残りますが、反応は感覚や記憶に残ります。その感覚や記憶が、制作の方向を修整してくれるのです。

評価は制作を止めない

 評価を受けると、良かった点と不足していた点が同時に現れます。どちらか一方だけが残ることはありません。

 そのため、公募展は達成でも挫折でもなく、途中経過になります。評価を受けたことで制作が終わるのではなく、次にどこを見て、どう改善していくかが決まります。

     第1回個展出品作品 金剛力士像(吽形) 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

身近な公募展へ出品を始めることの勧め

 公募展とは、あなたの住む地域の市展・区展・府展・県展など、全国公募展のような規模の大きなものまでありますが、手始めにオススメなのは、市展・区展に取り組むことが良いのではないでしょうか。

 この場合のコツは、市展・区展と言えども50号や60号まで出せるところもありますが、まずは、出品規定を取り寄せて、確認することから始める必要があります。

         青木繁記念大賞展 郷愁 2001 F100 鉛筆画 中山眞治

 そして、あなたが描き始めであればF10号程度の大きさで、最大出品点数で出品してみましょう。大体多いところでも最大3点くらいまでです。最大点数で出品することで、入選率が高まります。

 また、同じ市展・区展で、より高見を目指して入選以上の「入賞」を狙うところまで来られましたら、その公募展の最大の大きさと、最大点数で出品することにより、「入賞」の確率が高まります。

 尚、この場合には、「構図」をしっかりと学習する必要があります。絵画上の「構図」とは、言語上の「文法」のようなものであり、構図を学習することで、作品がより一層映える役割をしてくれます。^^

なかやま

評価は作品の終点ではなく、次の制作を具体化する情報です。公募展は競争の場である前に、制作の視点を外部に開く装置になります。

個展は発表の場であり人生の舞台にもなる

 公募展が、評価の基準に触れる場だとすれば、個展は基準を自分でつくる場になります。展示する作品の選択、配置、順序、空間の流れまですべて作者の判断に委ねられます。

 ここでは、作品一枚ごとの完成度よりも、全体としてどのような体験になるかが重要になるのです。

 複数作品の関係性を考える視点は、画面構成の理解にもつながります。
人物デッサンで比率が狂う原因とは?正しい比率感覚を身につける練習法」も参考になります。

       第1回個展出品作品 野菜 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

 本章では、個展が持つ役割を整理しましょう。

評価から構成へ視点が移る

 公募展では、一作品の強度が問われますが、個展では複数の作品の関係が問われます。

 似た主題を並べるのか、変化を持たせるのか、空間の中でどこに視線が集まるのかを考える必要が生まれます。このとき、作品は単体の完成度から離れ、全体の構成要素になるのです。

     第1回個展出品作品 サンドニ運河 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

 制作の視点も、描き切ることから、組み立てることへ移ります。個展は技術の確認ではなく、表現の方向を整理する場にもなります。

場が意味を持ち始める

 展示空間に作品を置くと、制作中には見えなかった関係が現れます。

 作品同士の距離、見る順序、立ち止まる位置によって印象は変わります。作品はスケッチブックや紙の上の像ではなく、空間の中の体験になるのです。

 展示では画面の端の処理が印象を左右します。
 四隅の扱いを整理したい場合は、
構図だけでは不充分?鉛筆画の4隅で世界観を広げる中級テクニック!」も確認してみてください。

        第1回個展出品作品 夜の屋根 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

 この変化により、制作は画面内の問題だけではなくなります。空間との関係を意識した制作へと広がります。個展は完成作品を見せる場だけではなく、見る体験を設計する場にもなります。

人生の節目と重なるとき

 個展は、制作の成果発表として行われるだけでなく、人生の出来事と結びつくことがあります。

 制作を続けた時間が、そのまま生活の節目と重なり、一つの区切りになります。展示の初日が新しい生活の始まりになることもあるのです。

 次の画像は、筆者の第2回目の個展会場の様子であり、写っている人物も筆者です。25年も前なので若いですね。^^

 個展は、成果を並べる場ではなく、自身の制作を一つの流れとして見直す機会です。そして、時にそれは制作の区切りではなく、人生の出来事と重なります。

 この画像を撮影しました前日に、この会場の作品に囲まれて、筆者の結婚披露宴を開催しました。このようなシチュエーションの披露宴は、ほとんどの人がやらないことですので、評判が良かったです。自分自身も満足でした。^^

 作品を並べる行為が、過去の時間を振り返り未来へ進む儀式のような意味を持つ場合もあります。このとき個展は発表の場を超え、人生を形にする場になるのです。

制作と生活は分かれているものではなく、同じ流れの中にあることが実感できるでしょう。

描くことが人生を形づくるようになる

 制作とは最初に、技術を身につける行為として始まります。形を取り、陰影を理解し、画面を成立させることが目標になります。

 しかし、発表と評価を受けることの繰り返しによって、制作は単なる上達の過程ではなくなります。作品が時間の記録となり、選択の積み重ねとなり、やがて生活の流れと重なるのです。

     第1回個展出品作品 ブラザーウルフⅠ 1997 F10 鉛筆画 中山眞治

 本章では、描くことが生活の一部から人生の構造へ変わっていく過程を整理します。

制作が記録に変わる

 一定期間の作品を並べると、その時々の関心や視点の違いが現れます。描こうとした対象だけでなく、そのときの考え方や環境が画面に残ります。

 意識していなくても、作品は時間の層を持ち始めます。制作は一枚ごとの完成ではなく、継続によって意味を持つ記録になるのです。

     第1回個展出品作品 ブラザーウルフⅡ 1997 F10 鉛筆画 中山眞治

 振り返ったとき、上達の度合い以上に、考え方の変化が見えてきます。

選択が生活に影響する

 発表の機会を得ると、制作のための時間の使い方が変わります。何を優先し、どこに集中するべきかを決める必要が生まれます。

 その選択は、制作の質だけでなく生活の形にも影響します。描くことが日常の中の一行為ではなく、予定や判断の基準になるのです。

     第1回個展出品作品 ブラザーウルフⅢ 1998 F10 鉛筆画 中山眞治

 制作の継続は、技術の習慣だけでなく、生活の習慣を作ってくれます。

制作と人生が分かれずに一体となる

 発表、評価、再制作を繰り返すと、制作は特別な時間ではなくなります。出来事の区切りに作品があり、生活の節目に制作があるようになります。

 描く理由を探さなくても、描くことが自然な流れの中に存在するようになります。この段階では、上達や評価は副次的なものになるのです。

 もっと言えば、絵画に没頭するために、自ら生活を健康的な流れに変えていけるようになれるということです。次の日にしっかりと早朝から作品を描くためには、暴飲暴食などを控えて、制作前日には早く就寝できるようになります。

 制作する際では、疲れた時の合間に家事をはさむことで、気分転換にもなり、健康的な生活ができるようにもなれるのです。

 さらに、没頭できる・充実した時間を過ごせるようになれることで、無駄遣いをなくせて、精神的な充実感も得られます。また、絵画鑑賞などが、新たな趣味の拡大にもつながるので、大きなメリットを享受できます。^^

       第3回個展出品作品 暮らし 2021 F6 鉛筆画 中山眞治

なかやま

鉛筆画やデッサンの制作は、成果を得る手段だけではなく、時間の過ごし方そのものになります。描くことが生活を形づくり、その積み重ねが人生の形になっていくのです。

まとめ:作家活動は順番ではなく循環で続いていく

 多くの場合、上達してから発表し、評価を得てから活動が始まると考えられます。しかし実際の制作は直線では進みません。

 筆者の経験から申し上げれば、描くこと、見せること、反応を受け取ることが繰り返される中で、少しずつ方向が定まっていきます。準備が整うのを待つのではなく、動いた経験によって基準が作られて行きます。

      第1回個展出品作品 ペンギン 1997 F10 鉛筆画 中山眞治

 公募展は、自身の基準の外側に触れる機会になり、個展は自身の基準を組み立て直す機会になるのです。

 その往復によって制作は変化し、作品は単なる成果ではなく時間の記録へ変わります。やがて制作は特別な行為ではなくなり、生活の中に位置を持ち始めます。

 作家活動は到達点を目指すものではありません。
 描く →発表に出す → 気づく → 描き直す
 この循環を続けることで、作品の制作と生活の距離が縮まり、制作は日常の中にしっかりと定着します。

 <このサイトの読み進め方>

  • まず発表の考え方を知る。
    → 公募展の基礎と、出品するタイミングを確認する。
  • 次に評価の経験を積む。
    → 公募展の仕組みと役割を理解する。
  • 表現の方向を作る。
    → 個展という場の意味を知る。
  • 継続の理由を持つ。
    → 描くことが生活に与える変化(好影響)を考える。

 次にどの練習や発表へ進むかを整理したい方は、
初心者から中級者へ進むための鉛筆画・デッサン練習ロードマップ」をご覧ください。

この練習ルーティンの考え方は、無料メルマガで順序立てて解説しています。

毎日10分で続けられる練習の考え方を配信しています。

 ではまた!あなたの未来を応援しています。