犬や猫のデッサンが上達する!形と比率を理解する練習ステップ完全ガイド

 こんにちは。私は、アトリエ光と影の代表で、プロ鉛筆画家の中山眞治です。

           筆者近影 作品「静物2025-Ⅲ」と共に

 さて、犬や猫のデッサンをしようとすると、顔はそれなりに描けても全体が崩れたり、体のつながりに違和感が出たりすることはありませんか?

 動物の鉛筆画やデッサンが、難しく感じられる最大の理由は、細部を描く前に押さえるべき、「形」と「比率」の理解が曖昧なまま描き進めてしまう点にあります。


 この記事では、犬や猫をモチーフにした鉛筆画やデッサンにおいて、なぜ形が崩れるのか、どこをどう観察すれば安定した描写につながるのかを、段階的な練習ステップとして整理します。

 静止したポーズから、動きのある姿勢まで対応できる、再現性の高い練習の考え方を身につけていきましょう。

 それでは、早速どうぞ!

Table of Contents

犬や猫のデッサンが崩れる本当の原因とは?

 犬や猫をデッサンしていると、描き進めるうちに「何かおかしい」「似ていない」と感じる場面に直面することもあるでしょう。

 多くの場合には、その違和感は描写力や観察量の不足ではなく、描き始めの段階で、構造的な判断を誤っていることに原因があるのです。

 本章では、犬や猫のデッサンが崩れる根本的な理由を整理し、次のステップにつながる視点を確認していきます。

細部から描き始めてしまうことが崩れを招く

 犬や猫のデッサンでよく見られる失敗は、目や鼻、毛並みといった印象的な部分から描き始めてしまうことです。

 これらの要素は、完成度を左右する重要なポイントですが、全体の形や比率が定まっていない状態で描き進んでしまうと、後から修整が難しくなります。

 結果として、顔はそれなりに描けているのに、胴体とのバランスが合わない、脚の位置が不自然になるといった崩れが起こります。

 まずは、細部を描き込みたい気持ちを抑え、全体の形を優先して整理する意識が不可欠です。

人や静物と同じ感覚で捉えてしまう問題

 犬や猫は、人物や静物とは異なり、骨格や関節の位置が外から見えにくい構造をしています。

 そのため、人のデッサンと同じ比率感覚で頭部や胴体を配置すると、実際の形とズレが生じやすくなるのです。

 とくに、首の位置や胴体の長さ、脚の付け根の判断を誤ると、全体の重心が不安定になり、立体感が失われます。動物特有の構造を理解せずに描き進めることが、崩れの大きな要因となります。

形を「立体」ではなく「輪郭」で見ている

 写真や実物を見ながら描いているつもりでも、実際には輪郭線だけを追ってしまっているケースも少なくありません。

 輪郭中心の見方では、胴体の厚みや頭部の奥行きが把握できず、平面的なデッサンになりがちです。

 犬や猫は、毛並みがある分だけ、形の境界が曖昧に見えますが、その内側にある立体を意識しないと、どれだけ描き込んでも説得力は生まれません。形を面の複合的な塊として捉える視点が重要になります。

比率のズレに気づくタイミングが遅い

 デッサンが崩れても、描いている最中には気づかず、描き終えてから違和感を覚えることがあります。これは、途中段階で比率を「点検」する習慣が身についていないためです。

 犬や猫は、姿勢によって比率の見え方が大きく変わるため、最初の配置の判断が特に重要になります。早い段階で全体を俯瞰し、ズレを修整する意識がなければ、完成直前で大きな破綻に気づくことになります。

 犬・猫のデッサンが崩れる原因は、技術不足ではなく、描き始めの考え方にあります。細部を急がず、全体の形と比率、立体構造を先に整理することが、安定したデッサンへの第一歩です。

 筆者は、動物・人物・静物・風景・心象風景など、どのジャンルの制作をする際でも、描き始めの大きな全体の輪郭を取った際は当然のことながら、制作の区切りごとにも必ず休憩をはさんで「点検」しています。

 制作画面に接近して描いている状態では、客観的な「点検」は難しいので、一旦制作画面から離れて、また、2~3m離れたところからも制作画面を点検することで、大きな修整を回避できるのです。^^

なかやま

次章では、犬・猫を描くうえで最低限押さえておきたい基本形と全体比率について、具体的に整理していきます。

まず押さえるべき犬・猫の基本形と全体比率

 犬や猫のデッサンを安定させるためには、細かな描写より先に、「どのような形の組み合わせで成り立っているか」を理解する必要があります。

 動物の形は複雑に見えますが、最初から正確に描こうとする必要はありません。

 本章では、犬や猫を描く際に、最低限押さえておきたい基本形と全体比率の考え方を整理して、描き始めの判断を迷わないための基準を確認します。

犬や猫の体は複数の単純形で構成されている

 犬や猫の体は、一見すると柔らかく不定形に見えますが、実際にはいくつかの単純な立体の組み合わせとして捉えることができます。

 頭部はやや縦長の球体、胴体は円柱または箱型、脚は細い円柱での成り立ちと考えることで、全体の構造が整理しやすくなるのです。

 最初から輪郭を追うのではなく、これらの立体を空間の中に配置する意識を持つことで、形の崩れを防ぐことができます。

犬と猫で異なる基本比率の考え方

 犬と猫は、同じ四足動物でも、基本的な比率には明確な違いがあります。

 一般的に犬は胴が長く、頭部がやや小さく見える傾向があり、猫は頭部と胴体の距離が短く、全体がコンパクトにまとまります。この違いを意識せずに描くと、犬が猫のように見えたり、その逆になったりします。

 まずは、犬と猫それぞれの典型的な比率を頭に入れ、描く前にどちらかの特徴を優先するかを明確にしておくことが重要です。

 動物モチーフでも、形を単純化して捉える考え方は静物デッサンと共通します。
下絵から仕上げへ!完成度を引き上げる鉛筆画・デッサンの練習法とコツも併せて確認しておくと理解が深まります。

重心と姿勢を決めることで比率が安定する

 基本形を配置する際に、見落とされがちなのが、体全体の重心です。

 犬や猫は、常に四肢で体を支えているため、重心がどこにあるかを意識しないと、不自然な印象になります。

 胴体の中心線を意識して、どの脚に体重がかかっているのかを想定することで、姿勢全体が安定します。重心を先に決めてから形を当てはめることで、比率のズレを未然に防ぐことができるのです。

比率は数値ではなく「関係性」で捉える

 比率というと、頭何個分といった数値で考えがちですが、犬や猫のデッサンでは、数値に頼りすぎると柔軟性を失います。

 重要なのは、それぞれの制作対象によっても異なりますので、頭部と胴体、胴体と脚の長さがどのような関係にあるかを相対的に捉えることです。

 姿勢や角度が変わるたびに見え方は変化するため、比率を固定せず、全体のバランスを見ながら調整する意識が求められます。

 犬や猫のデッサンを安定させるためには、複雑な形をいくつかの単純な立体に分解し、全体比率と重心を先に決めることが重要なのです。

 犬と猫それぞれの特徴を理解し、数値ではなく関係性として比率を捉えることで、描き始めの迷いが減り、修整しやすいデッサンにつながります。

次章では、これらの基本形を実際の観察に、どう結びつけるかを詳しく見ていきましょう。

部分ではなく「つながり」を描く観察トレーニング

 犬や猫のデッサンで、「各パーツは描けているのに全体として不自然に見える」という状態は、非常によく起こりうるのです。

 この原因の多くは、頭部・胴体・脚をそれぞれ独立した形として捉え、互いのつながりを意識せずに描いてしまう点にあります。

 動物の体は、複数のパーツが連続して成り立っており、その流れを理解せずに部分だけを仕上げても、安定したデッサンにはなりません。

 本章では、犬や猫を描く際に重要となる、「つながり」を意識した観察トレーニングの考え方を整理します。

首・胴・脚は線ではなく立体同士の連続として捉える

 デッサンで起こりやすい誤りは、首の付け根や脚の付け根を一本の線で区切ってしまうことです。

 この描き方では、体が分断されて見え、関節が硬直した印象になります。実際の犬や猫の体は、首から胴、胴から脚へと立体が重なり合いながら連続しています。

 境界を線で処理するのではなく、どの立体がどの方向へ食い込んでいるのか、重なりの関係を意識することで、自然なつながりが生まれるのです。

関節の位置を一点に決めない観察の仕方

 犬や猫の関節は、姿勢や角度によって、外から見える位置が大きく変化します。そのため、関節を一点で固定して考えると、動きのあるポーズや、斜め方向の構図に対応できなくなることもあります。

 重要なのは、関節を「ここにある」と決めつけるのではなく、「このあたりに収まる範囲」として捉えることです。

 範囲として認識することで、脚の角度や胴体の傾きに応じた柔軟な調整が可能になります。

写真の模写では「見えない構造」を補う意識を持つ

 写真を資料として使う場合には、輪郭や陰影が強調されているため、視覚的な情報に引きずられやすくなります。

 その結果、毛の境界線や明暗の変化ばかりを追い、体の内部構造を見落としがちになります。犬や猫は毛によって形が曖昧に見える分、内側にある胴体や骨格を意識して補う必要があるのです。

 写真を見ながら描くときほど、「この下にどんな立体があるか」を考える姿勢が重要になります。

描写中に全体へ視線を戻す往復型の描き進め方

 つながりを崩さないためには、一か所を描き込みすぎない描き進め方が欠かせません。

 頭部を描いたら胴体へ、胴体を描いたら脚へ、そして再び全体へと視線を往復させることで、接続部分のズレに早い段階で気づくことができるのです。

 常に全体の中で、今描いている部分が、どの位置にあるのかを確認しながら進めることで、修整の効くデッサンになります。

 犬や猫のデッサンでは、部分の完成度よりも、立体同士のつながりをどう捉えているかが仕上がりを大きく左右するのです。

 関節を点ではなく範囲で考え、輪郭ではなく内部構造を意識して、全体を往復しながら描くことで、自然で説得力のある動物の鉛筆画やデッサンへと近づけられます。

 形のつながりを安定させるには、線の判断と強弱も重要になります。
線がかすれる・薄いと感じたら?鉛筆画・デッサンで印象を引き締める方法!も参考にしてください。

なかやま

次章では、これらの観察を実際の練習に落とし込むための、静止ポーズを用いたステップを解説していきましょう。

静止ポーズから始める犬や猫のデッサン練習ステップ

 犬や猫のデッサンを安定させたい場合には、いきなり動きのあるポーズに挑戦するのは得策ではありません。

 動物らしさは動きに現れますが、その前提として、形と比率を適切に把握できている必要があります。

 静止ポーズは、地味に感じられがちですが、観察力と判断力を鍛えるうえで最も効果的な練習対象です。

 本章では、静止した犬や猫のポーズを用いた、デッサンの練習の進め方を段階的に整理します。

まずは「座り」「伏せ」など安定した姿勢を選ぶ

 練習の初期段階では、立ち姿や歩行中のポーズよりも、座りや伏せといった動きの少ない姿勢を選ぶことが重要です。

 これらのポーズは重心が低く、体の傾きが少ないため、全体比率を把握しやすいという利点があります。とくに、胴体の長さや頭部との関係、脚の折れ方など、基本構造を落ち着いて観察できます。

 動きが少ない分だけ、形のズレがそのまま表面化するので、修整ポイントにも気づきやすくなれるのです。

描写前に全体の配置と重心を必ず確認する

 静止ポーズであっても、描き始める前に全体の配置を決める工程は欠かせません。画面の中で体がどの位置に収まるのか、頭部と胴体のバランスは適切か、重心はどこにあるかを先に確認します。

 この段階を省くと、描き進めるうちに形が画面からはみ出したり、姿勢が不自然になったりするのです。

 最初に、大まかな形を置き、全体を俯瞰してから描写に入ることが、安定したデッサンにつながります。

静止しているからこそ「立体の向き」を意識する

 動きのないポーズでは、つい輪郭や表面の形に意識が集中しがちです。

 しかし、重要なのは、胴体や頭部がどの方向を向いているか、立体としてどう傾いているかを捉えることです。

 犬や猫は、動作の中で首や背中に微妙な「ひねり」のあることが多く、その傾きを無視すると平面的な印象になります。静止している時こそ、立体の向きや奥行きを丁寧に観察する訓練に適しています。

時間を区切った反復練習で判断力を養う

 静止ポーズの練習では、一枚を完璧に仕上げることよりも、短時間で複数回描くことを意識します。時間を区切ることで、細部に入り込みすぎず、形と比率の判断を優先する癖が身につきます。

 同じポーズを繰り返し描く中で、最初にどこを見落としていたか、どの判断が甘かったかが明確になり、次の一枚に反映しやすくなるのです。

 静止ポーズは、犬や猫のデッサンにおける、基礎力を固める最適な練習対象です。安定した姿勢を選び、描写前に全体配置と重心を確認し、立体の向きを意識しながら反復することで、形と比率の判断力が確実に養われます。

次章では、これらの基礎を踏まえ、動きのある犬や猫を描く際に、必要となる比率判断の考え方を解説しましょう。

動きのある犬や猫を描くための比率判断力の鍛え方

 犬や猫らしさが最も強く表れるのは、歩く、走る、振り向くといった動きのある瞬間です。

 しかし、動きのあるポーズは、形や比率が瞬時に変化するため、判断が曖昧なまま描き進んでしまうと大きく崩れやすくなります。

 静止ポーズで培った基礎を生かしつつ、動きの中でも比率を見失わないためには、観察の視点と描き進め方を意識的に切り替える必要があるのです。

 本章では、動きのある犬や猫を描く際に、必要となる比率の判断力の鍛え方を整理します。

動きの中でも変わらない「基準」を先に押さえる

 ポーズが変化しても、頭部と胴体の大きな関係性や、重心がどこにあるかといった基準は大きく変わりません。

 動きに目を奪われると、脚の角度や背中のカーブばかりに注目してしまいますが、まずは体の中心軸と全体の比率を確認することが重要です。

 この基準を先に押さえることで、動きのある姿勢でも形が破綻しにくくなります。

 動きのあるモチーフで判断力を高めたい場合は、
初心者から中級者へ進むための鉛筆画・デッサン練習ロードマップで、練習の位置づけを整理しておくと効果的です。

一瞬のポーズを「流れ」として捉える

 動きのある犬や猫を描くときには、その一瞬を「止めた静止画」として見ると、姿勢が不自然に感じられることがあります。

 重要なのは、そのポーズに至るまでの動きの流れを想像することです。

 胴体の傾きや脚の伸びは、直前の動作と連続しており、その流れを意識することで、比率判断がしやすくなるのです。動きを分断せず、連続した形として捉える視点が求められます。

前後関係を整理して立体感を保つ

 動きのあるポーズでは、体の一部が前に出たり、奥に引っ込んだりするため、前後関係の判断が重要になります。

 ここを曖昧にすると、脚の長さや胴体の厚みが不自然に見えてしまうのです。

 どの部分が手前にあり、どこが奥にあるのかを最初に整理して、その順序を崩さずに描き進めることで、立体感を保ったまま動きを表現できます。

描き直しを前提にした練習で判断力を鍛える

 動きのある犬や猫のデッサンでは、一枚で完璧に仕上げようとしないことが重要です。短時間で描き、違和感を見つけて描き直すことで、比率判断の精度を徐々に高められるのです。

 失敗を前提とした反復練習を重ねることで、動きの中でも迷わず形を決められる感覚が身についていきます。

 動きのある犬や猫を描くためには、変化に振り回されず、変わらない基準を見極める比率判断力が不可欠です。

 体の中心軸や重心を意識して、動きの流れと前後関係を整理しながら描き直しを重ねることで、自然で説得力のある動物の鉛筆画やデッサンへと近づけられます。

なかやま

次章では、これまでの内容を実践に落とし込むための練習課題へ進みましょう。

練習課題(3つ)

 本章では、あなたが実際に手を動かして練習できる課題を用意しました。鉛筆画やデッサンは練習しただけ上達できますので、早速試してみてください。

静止ポーズで形と比率を安定させる基礎練習

内容


 座っている、または伏せている犬・猫の写真や実物をモチーフにし、全体の形と比率だけに集中したデッサンを行います。

 細密描写は一切行わず、頭部・胴体・脚の位置関係と重心の安定を最優先に描きます。

ポイント

  • 描き始めに、全体配置と重心を必ず確認する。
  • 輪郭ではなく、立体の向きを意識する。
  • 描き込みすぎず、途中で全体を何度も見直す。

目的


 静止ポーズを通して、犬や猫の基本形と比率判断を安定させ、後の動きのあるデッサンの土台を作る。

            参考画像です

「つながり」を意識した構造の観察スケッチ

内容


 犬または猫の同じポーズをモチーフに、首・胴・脚の接続部分に重点を置いた短時間スケッチを複数枚描きます。

 関節位置を一点で決めず、範囲として捉えながら形の流れを確認します。

ポイント

  • 首から胴、胴から脚への連続性を意識する。
  • 接続部を線で区切らず、面として捉える。
  • 1枚ごとに全体を俯瞰し、つながりの違和感を修整する。

目的


 部分描写に偏らず、立体同士の連続として、犬や猫の体を捉える観察力を養う。

             参考画像です

動きのあるポーズで比率の判断力を鍛える

内容


 歩いている、走り出す直前、振り向くなど、動きのある犬や猫のポーズをモチーフに、短時間のデッサンを行います。

 一瞬の形ばかりに着目するのではなく、動きの流れを意識して描きます。

ポイント

  • 頭部と胴体の関係性を最初に押さえる。
  • 前後関係を整理して、立体感を保つ。
  • 完成を目指さず、描き直し前提で進める。

目的


 変化の大きい動きの中でも、比率を見失わない判断力を身につける。

              参考画像です

まとめ:犬や猫のデッサン上達に必要な考え方と練習の整理

 犬や猫のデッサンが安定しないと感じる原因は、描写力や練習量の不足ではなく、描き始めの判断や観察の視点にあることがほとんどです。

 この記事では、形と比率を軸に、犬や猫を描くために必要な考え方と、練習ステップを段階的に整理してきました。

 ここで改めて、重要なポイントを全体として振り返ります。

 まず意識すべきなのは、細部を描く前に、全体の形と比率を整えることです。

 目や鼻、毛並みといった印象的な要素は完成度を高めますが、土台となる構造が曖昧なまま描き進めると、後から修整できない崩れにつながります。

 犬や猫の体を複数の単純な立体として捉え、全体配置と重心を先に決めることが、安定したデッサンの出発点になるでしょう。

 次に重要なのは、部分ではなく、「つながり」を観察する視点です。

 頭部・胴体・脚を個別に描くのではなく、立体同士がどのように重なり、連続しているかを理解することで、不自然な分断を防ぐことができます。

 関節を一点で決めつけず、範囲として捉える考え方は、動きのあるポーズにも対応できる柔軟性を生むのです。静止ポーズの練習は地味に見えますが、形と比率の判断力を鍛えるうえで欠かせません。

 動きが少ない姿勢だからこそ、立体の向きや重心のズレに気づきやすく、観察の精度を高めることができます。

 この段階を丁寧に積み重ねることで、次のステップである動きのあるデッサンが成立します。動きのある犬や猫を描く際には、変化に振り回されず、変わらない基準を見極める力が求められるのです。

 頭部と胴体の関係性、体の中心軸、前後関係といった基準を先に押さえることで、動きの中でも比率を見失わずに描き進めることが可能になります。完成を急がず、描き直しを前提とした反復練習が判断力を確実に高めてくれます。

 この記事のポイント整理

  • 細部より先に、全体の形と比率を整える。
  • 犬や猫の体を、単純な立体の組み合わせとして捉える。
  • 身体の個々の部位を、パーツではなく、立体同士のつながりとして観察する。
  • 静止ポーズで基礎を固め、動きのある描写へつなげる。
  • 描き直しを恐れず、判断力を鍛える練習を重ねる。

 犬や猫のデッサンは、一気に上達するものではありませんが、観察の視点と練習の順序を適切に整えることで、確実に安定感が増していくはずです。

 この記事で整理しましたステップを意識しながら練習を重ね、形と比率に自信の持てる動物の鉛筆画やデッサンを目指していきましょう。

 動物デッサンだけでなく、基礎から練習全体を整理したい場合は、
鉛筆画・デッサンが上達しない人のための練習完全ガイドも参考になります。

 ではまた!あなたの未来を応援しています。