独学と教室、どっちがいい?鉛筆画を学ぶ最適な方法と成功する選び方!

 こんにちは。私は、アトリエ光と影の代表で、プロ鉛筆画家の中山眞治です。

        筆者近影 作品「呼んだ?-Ⅲ」と共に

 さて、鉛筆画を学ぶ方法には、独学と絵画教室の2つの選択肢があります。独学なら自身のペースで自由に練習できて、創造力を伸ばせます。

 一方、絵画教室では講師から直接指導を受けられて、上達が早くなる可能性が高まりますので、どちらが最適かは学ぶ目的によって異なるのです。

 この記事では、鉛筆画を学ぶための独学と絵画教室へ通う場合の選択の違いを明確にする一方、それぞれのメリット・デメリットを解説して、初心者の人が成功するための選び方もご紹介します。

 あなたに最適な学習方法を見つけて、理想の鉛筆画を描けるようになりましょう。

 それでは、早速どうぞ!

Table of Contents

鉛筆画を独学で学ぶメリットと成功のポイント

   青木繁記念大賞公募展 奨励賞 郷愁 2001 F100 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画を学ぶ方法のひとつに独学があります。独学は自身のペースで学習できて、自由な発想で作品を生み出せる点が魅力です。

 しかし、独学で上達するには、適切な学習方法と実践の工夫が欠かせません。

 本章では、鉛筆画を独学で学ぶメリットと成功のためのポイントを紹介します。

独学ならではの自由な表現と成長の可能性

        葡萄Ⅱ 2019 F3 鉛筆画 中山眞治

 独学の最大の利点は、自身のペースで自由に学べることです。教室ではカリキュラムに沿って進める必要がありますが、独学ならば好きなテーマや技法に集中できます。

 たとえば、風景や人物など興味のあるモチーフを、深く掘り下げることも可能になります。また、特定の制約がないため、個性的な表現や独自のスタイルを追求しやすいというメリットもあります。

効率よく上達するための学習方法と実践ポイント

        林檎 2019 F3 鉛筆画 中山眞治

 独学で上達するには、効果的な練習方法を取り入れることが重要です。例えば、以下のような学習ステップを実践すると効率的にスキルが向上します。

  • 基本の形を捉える練習:シンプルな幾何形から始め、立体的に見せる線の使い方を習得する。
  • 光と影の研究:モノクロの鉛筆画では陰影が作品のリアリティー(現実性)を決定づけるため、光源とモチーフとの関連性の理解が不可欠。
  • 模写と観察力の向上:写真や実物を観察し、細部のディテール(詳細)や質感を描き分ける練習を繰り返す。

 また、定期的に自身の作品を客観的に見直し、改善点を明確にすることも成長の鍵となります。

継続して学ぶための環境作りとモチベーションの維持

        水滴Ⅵ 2019 F3 鉛筆画 中山眞治

 独学では、モチベーションを保ち続けることが最大の課題になります。継続的に学ぶためには、学習環境の整備が必要です。

 作業スペースを快適にして、練習のルーティン(日課)を作ることで、習慣として定着しやすくなります。また、SNSやオンラインコミュニティーに参加し、他の鉛筆画愛好家と交流することも刺激になります。

 作品を発表する機会を設けることで、客観的なフィードバックを得ることができて、次のステップへとつなげられます。

 尚、鉛筆画を独学で学ぶことには多くのメリットがありますが、上達するには計画的な学習も必要です。

なかやま

自由な表現を楽しみつつ、効果的な練習法を取り入れ、モチベーションを維持できる工夫をすることで、独学でも着実に成長できます。あなたのペースで、理想の鉛筆画を目指してください!

絵画教室に通う利点と効率的な学習方法

     国画会展 会友賞 誕生2013-Ⅱ F130 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画を学ぶ方法として、絵画教室に通うことは多くのメリットをもたらします。独学では得られない、講師の指導及びフィードバックや、体系的な学習ができます。

 また、技術の向上を早めるための、モチーフの数々及びイーゼルや制作に適したイスまた、空調などの環境が整っており、モチベーションや集中力の維持につながります。

 本章では、絵画教室に通う利点と、効率よく学ぶためのポイントを解説します。

講師から直接学ぶことでスキルアップを加速できる

        邂逅-Ⅰ 2019 F3 鉛筆画 中山眞治

 絵画教室の最大の利点は、制作するための環境が整っていることと、経験豊富な講師から直接指導を受けられることです。技法の細かいニュアンスや、リアルな陰影のつけ方など、独学では気づきにくいポイントを学べます。

 特に、線の強弱の付け方や質感の描き分けなどは、実演を見ながら習得できるため、より早く上達できるでしょう。

 また、講師から適切なアドバイスを受けることで、自身の弱点を明確にして、的確な修整ができます。

体系的なカリキュラムで基礎から応用まで学べる

      邂逅-Ⅱ F3 鉛筆画 中山眞治

 絵画教室では、基礎から応用まで段階的に学べるカリキュラムが組まれています。例えば、以下のようなステップを踏むことで、鉛筆画制作への理解が深まります。

  • 基本の線と形の練習:鉛筆の持ち方やストローク(手や腕の動かし方)の使い分けを学び、安定した線を描く技術を習得。
  • 光と影の理解:モノトーンの鉛筆画において、明暗を描き分ける技術を体系的に学ぶ。
  • 質感の描き分け:木材、金属、布など、異なる素材の表現方法を練習し、よりリアルな作品作りへ。

 これらのプロセスを計画的に学ぶことで、独学では時間のかかる部分も効率よく習得できます。

モチベーションの維持と仲間からの刺激が得られる

         月夜の帰り道 2019 F3 鉛筆画 中山眞治

 教室に通うことで、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨する環境が生まれます。定期的に通うことで、自然と学習の習慣が身につき、モチベーションの維持にもつながります。

 また、他の生徒の作品を参考にしたり、意見を交換したりすることで、新しい発見や表現の幅を広げることに結び付けられるのです。

 さらに、作品発表会やコンテストに参加する機会があれば、目標を持って技術の向上に取り組めるでしょう。

 鉛筆画教室に通うことは、技術の向上を早めるだけでなく、体系的に学べる環境や仲間との交流といったメリットもあります。

 ただし、おしゃべりにウエイトが高くなってしまうと、何のために学んでいるのか分からなくなりますし、周囲の人にも迷惑になりますので注意が必要です。^^

講師の指導を受けながら、基礎から応用まで学び、継続的にスキルを磨くことで、より深みのある鉛筆画を描けるようになれるでしょう。あなたに合った学び方を見つけて、理想の作品作りを目指してください!

独学と教室、それぞれのデメリットを知っておこう

日美展 大賞(文部科学大臣賞/デッサンの部大賞) 誕生2023-Ⅱ F30 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画を学ぶ方法として「独学」と「教室」の2つの選択肢がありますが、どちらにもメリットとデメリットが存在します。

 自身に合った学び方を選ぶためには、各方法の欠点を理解しておくことが重要です。

 本章では、独学と教室、それぞれのデメリットを解説します。

独学のデメリット|成長の限界と学習効率の停滞

       予期せぬ訪問者 2019 F3 鉛筆画 中山眞治

 独学は自由度が高く、自身のペースで学べる利点がありますが、その反面、以下のような課題があります。

  • 間違いに気づきにくい:自己流で進めるため、誤った技法やバランスの悪い構図に気づきにくく、修整が遅れる可能性がある。
  • 学習の方向性が定まりにくい:何をどの順番で学ぶべきかが分かりづらく、効果的な上達方法を見つけるのに時間がかかる。
  • モチベーションの維持が難しい:自身で練習計画を立てる必要があり、長期的に続けるための動機づけが弱くなりやすい。

 特に初心者の人の場合には、基礎がしっかりと身についていないと、独学で行き詰まることが多くなります。

教室のデメリット|時間の制約とコストの発生絵画

        水滴Ⅶ 2019 F3 鉛筆画 中山眞治

 一方で、鉛筆画教室に通う場合、以下のようなデメリットが考えられます。

  • 費用がかかる:定期的な受講料や教材費が必要で、独学と比べると金銭的な負担が大きい。
  • スケジュールの制約:決められた日時に通う必要があり、自身の都合に合わせて自由に学習を進めにくい。
  • 個性が制限されることがある:カリキュラムに沿って学ぶため、講師の指導方法や方針によっては、自身の表現スタイルが制限される場合もある。

 特に忙しい人にとっては、スケジュールの調整が難しくなる点が大きな課題となるでしょう。

あなたに合った学び方を選ぶためのポイント

         誕生2020-Ⅰ F3 鉛筆画 中山眞治

 独学と絵画教室、それぞれのデメリットを理解した上で、自身に合った学習方法を選ぶことが大切です。以下の点を基準に考えてみましょう。

  • 時間を自由に使いたいなら独学:忙しい人や自身のペースで学びたい人には向いている。
  • 確実に技術を習得したいなら絵画教室:講師の指導を受けながら体系的に学ぶことで、効率よく上達できる。
  • 組み合わせるのも有効:基本を教室で学びながら、自主練習を独学で補うという方法も効果的。

 独学と絵画教室、それぞれにはデメリットがありますが、それを理解した上で、自身の目的や環境に合った学び方を選ぶことが重要です。

絵画教室を選ぶ際の重要なポイント

 まず、あなたが絵画教室を選ぶ際に、いくつかピックアップした場合には、そこの講師の所属団体及び画歴や作品をチェックしましょう。

 それは、講師のスキルを超えられないということを考えていてほしいのです。当然ですよね。教えてくれる人以上に上達することはできませんから。

 そして、所属団体はどんな団体なのか、名前も聞いたことのないような美術団体では、たとえその講師が、所属団体で「会員」であっても大したことはないでしょう。

 また、その講師の画歴も確認しましょう。今までに獲得した大きな賞もなく、個展すらしたことがないような講師では、はっきり言って期待はできないはずです。

 尚、東京芸術大学や武蔵野美術大学を卒業していても、その人の作品に惹きつける魅力のない、なんだかよく分からないような作品を描いている人も、実際に多く存在しています。

 そこで、一番判断しやすいのは、鉛筆画や鉛筆デッサンではなくても、その講師の描いた作品を観て、あなたが「この人から習ってみたい」と思えるかどうかです。

 これは大変重要なことですので、覚えておきましょう。そのように思える人から学びましょう。

なかやま

独学の自由さと教室の指導のメリットを上手く活かしながら、最適な学習方法を見つけてみましょう。

目的別に選ぶ!あなたに最適な鉛筆画の学び方とは?

        星月夜の誕生 2023 F10 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画を学ぶ方法には、独学と教室の2つの選択肢がありますが、自身の目的に合った学習方法を選ぶことが重要です。

 趣味で楽しみたいのか、本格的にスキルを高めたいのか、目的によって最適な学び方は異なります。

 本章では、あなたの目標に合った鉛筆画の学び方を解説します。

趣味で気軽に楽しみたいなら「独学」がおすすめ

       入り江の夜明け 2019 F3 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画を趣味として気軽に楽しみたい場合には、独学が適しています。自由に好きなモチーフを描き、ストレスなく制作できるのが魅力です。

  • 好きな時間に学べる:自身のペースで学習できて、忙しい人でも続けやすい。
  • お金をかけずに始められる:教室に通う必要がなく、基本的な道具があれば気軽に始められる。
  • 創造力を活かせる:誰かに指導されることなく、自分なりの表現を追求できる。

 ただし、独学ではスキルの向上に時間がかかることがあるため、基礎の学習計画を立てることが大切になってきます。

短期間で上達したいなら「絵画教室」が最適

        静かな夜Ⅳ 2024 F10 鉛筆画 中山眞治

 効率的にスキルを向上させたい場合は、絵画教室に通うことが効果的です。体系的な学習ができて、講師のフィードバックを受けながら上達できます。

  • 基本から応用まで段階的に学べる:光と影の使い方など、重要な技術を効率よく習得できる。
  • 客観的なアドバイスをもらえる:独学では気づきにくい誤りを講師に指摘してもらえるため、修整が早くなる。
  • モチベーションを維持しやすい:仲間と一緒に学ぶことで、刺激を受けながら継続しやすくなる。

 時間や費用の面で負担がかかることもありますが、確実にスキルを向上させたい人にはオススメの方法です。

プロを目指すなら「独学+教室」の組み合わせが鍵

        寒椿 2024 F3 鉛筆画 中山眞治

 将来的にプロの鉛筆画家として活動したいなら、絵画教室独学の両方を活用するのが理想的です。

  • 絵画教室で基礎をしっかり学ぶ:技術の土台を作り、適切な描き方を習得する。
  • 独学でオリジナリティーを磨く:自身のスタイルを確立し、創造力を伸ばす。
  • コンテストや展示に挑戦する:絵画教室の発表会や外部のコンテストにも出品し、客観的な評価を得る。

 プロを目指すなら、継続的な学習と作品制作の積み重ねが重要になります。

 鉛筆画の学び方は、目的によって最適な方法が異なります。趣味なら独学、短期間で上達したいなら教室、プロを目指すなら独学と教室の両方を活用するのが効果的です。

 筆者の場合には、独学と教室の両方を活用しました。具体的には次のような流れで進んでいました。

筆者の足跡

 筆者は、36歳当時独身でしたので、「嫁さん探し」という不純な動機で絵画教室に行きました。しかし、そこには一番若い女性は既婚者の40代後半の人、それ以外には50代と60代の人ばかりでした。^^

 そして、絵画教室では、新たな生徒さんは、どれほどの画力があるのかを確認することも含めて、一番最初に「鉛筆デッサン」から始めることになるんですね。その際のモチーフは、石膏の「直方体」でした。

 講師にいろいろ教わりながら描いて行くと、当たり前ですが何とか描けるんですね。これが。現在見てみると何でもないようなものですが、当時の私からすれば上出来だったので、すっかり「やればできるんだ」と思い込んでしまいました。

 そこから、絵画教室で学ぶ以外にも自宅で、平日はpm9:00~11:00まで、土日祝祭日盆暮れ正月には、「描きたくて」早朝に目が覚めてしまい、とりあえず起き抜けから制作にかかり、疲れると朝食にしました。

 このように、鉛筆画の制作を中心にして、疲れるたびに掃除・洗濯・布団干し・片付け・調理などをはさみながら進むと、気分転換にもなるのと同時に、生活環境や健康状態が良好になるという、うれしい副産物も得られます。

 ところで、絵画教室へ通う際には重要な点をお伝えしておきます。それは、一年以上絵画教室へは通ってはいけないということです。

 絵画教室では、講師が各生徒の作品へ手直しをしてくれるのですが、毎回手直しを受けていると、これがクセになったり、新たなモチーフで描き始める際には、毎回講師を頼るようになってしまうからです。

 これが、絵画教室をやめられなくなる大きな原因にもなります。そもそも、毎回手を入れられた作品は、あなたの作品とは言えませんよね。

 そして、絵画教室の講師は「構図」についての適切な指導をろくにしてくれません。構図は講師にとって、重要な「ノウハウ」なので、ごく基本的なものでもなかなか教えようとはしてくれなかったことを記憶しています。

 あなたが絵画教室へ通う場合には、週に一回通うとして、5作品ほど描いて、描くことにある程度慣れましたら、いっそのこと絵画教室をやめてしまいましょう。

 そして、構図のたくさん載っている本を一冊購入すると、簡単な構図がたくさん載っているので、簡単なものから順番に、あなたの描きたい静物・風景・動物・人物などを一つの構図でいろいろ試してみましょう。それで、充分に上達していけます。

 あるいは、描きたいモチーフを先に選んで、それに合う構図を探すのでもOKです。筆者は、「あれも描きたい・これも描きたい」とそれぞれのマッチングを考えていたときには、たくさんの組み合わせのメモがたまったものです。

 このイメージの「洪水」は、楽しくて、夜も眠れないほどでした。こんな風に興味をもって描いていれば、上達するのが早くなるのは当たり前ですよね。筆者はこんな調子で、3年半で第1回目の個展までたどり着けました。

第2回個展開催風景(川口市総合文化センターリリア催し広場)写真の人物は筆者

あなたの目標に合った学び方を選び、理想の鉛筆画を描いていきましょう!

初心者が失敗しないための学習環境の作り方

     国画会展 新人賞 誕生2007-Ⅰ F100 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画の上達には、適切な学習環境を整えることが重要です。特に初心者の人の場合には、環境が整っていないと集中力が続かず、思うように成長できないこともあります。

 快適な制作スペースや学習計画の工夫によって、効率的に鉛筆画のスキルを習得しましょう。

 本章では、初心者が失敗しないための学習環境の作り方を解説します。

集中できる制作ペースを整える

     シャクヤク 2024 F3 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画の練習には、落ち着いて制作できるスペースが不可欠です。適切な環境を作ることで、集中力が高まり学習効果が向上します。

  • 安定したデスクと椅子を用意する:姿勢が悪いと長時間の作業が難しくなるため、快適な制作環境を整える。自宅で制作する場合には、デスクの上に空き段ボールなどを用意して、スケッチブックを立てかければ制作しやすくなる。
  • 適切な照明を確保する:光源の位置によって影の見え方が変わるため、自然光やデスクライトを活用して適切な明るさを維持する。
  • 必要な道具を整理する:制作スペースが散らかっていると集中力が低下するため、道具を使いやすい位置に整理する。また、専用の道具を収納できる入れ物を用意する。筆者の場合には、100円ショップで購入した書類入れを使っている。

筆者の制作道具入れの画像です(今年で31年使っています)^^

 快適な環境を作ることで、無駄なストレスを減らし、鉛筆画に没頭しやすくなります。

学習の進め方を計画的に組み立てる

        水滴 2021 F1 鉛筆画 中山眞治

 初心者の人が陥りやすい失敗の一つは、学習の方向性を決めずに始めてしまうことです。効率よく上達するために、計画的な学習方法を取り入れるべきです。

  • 基本技術の習得から始める:線の描き方、形の捉え方、陰影のつけ方など、基礎をしっかり学ぶ。
  • テーマを決めて練習する:静物・風景・動物・人物など、描きたいモチーフを決め、段階的に難易度を上げる。
  • 進捗を記録する:定期的に自身の作品を振り返り、成長を確認することでモチベーションを維持する。

 計画的な学習を続けることで、無駄な遠回りをせずにスムーズにスキルを向上させられます。

モチベーションを維持する工夫をする

         秋 2021 F1 鉛筆画 中山眞治

 継続的に学習するためには、モチベーションを保つ工夫も必要です。特に初心者の人は、途中で挫折しやすいため、楽しく学べる環境を作りましょう。^^

  • 小さな目標を設定する:1週間ごとに「○○の描き方をマスターする」など具体的な目標を立てる。
  • 好きなモチーフで練習する:興味のある題材を選ぶことで、描く楽しさを感じながら学習を進められる。
  • SNSやオンラインコミュニティーを活用する:他の鉛筆画愛好家と交流し、アドバイスをもらったり、作品を共有したりする。

 楽しく学ぶことができれば、継続しやすくなり、自然と技術も向上していきます。

 初心者の人が、失敗せずに鉛筆画を学ぶためには、制作スペースの整備、計画的な学習、モチベーションの維持が重要です。ここのところでは、4章の中の「筆者の足跡」を参照してください。

 筆者は、モチベーションが下がるということは今までに一度もありませんでした。いつも「次は何を描きたい」というのが先行しているからです。

なかやま

環境を整え、効率よく練習を進めることで、スムーズに上達できます。あなたに最適な学習環境を整え、鉛筆画を楽しみながら成長していきましょう!

まとめ

蕨市教育委員会教育長賞 灯(あかり)の点(とも)る静物 2000 F30 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画を学ぶ方法には、独学と絵画教室の2つの選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自身に最適な学習方法を選ぶことが重要です。

 以下では、目的別の学習方法や、初心者の人が失敗しない環境作りのポイントをまとめました。

独学と教室、それぞれのメリットとデメリット

      第1回個展出品作品 寂夜 1998 鉛筆画 中山眞治

独学のメリット

  • 自身のペースで自由に学べる。
  • 費用がかからず、手軽に始められる。
  • 好きなテーマや技法に集中できる。

独学のデメリット

  • 間違いに気づきにくく、成長が遅くなる可能性がある。
  • 学習計画を自身で立てる必要がある。
  • モチベーションの維持が難しい。

教室のメリット

  • 講師の指導を受けながら、体系的に学べる。
  • 自身の弱点を的確に指摘してもらえる。
  • 仲間と刺激し合いながら学習できる。

教室のデメリット

  • 費用がかかる。
  • 通学のスケジュール調整が必要。
  • 指導方法によっては個性が制限されることも。

目的別の最適な学び方

        スズラン 2021 F1 鉛筆画 中山眞治

  • 趣味として楽しみたい → 独学で自由に練習。
  • 短期間でスキルを伸ばしたい → 教室で体系的に学ぶ。
  • プロを目指したい → 教室で基礎を学びつつ、独学でオリジナリティーを追求。

効率的に学ぶための環境作り

         遠い約束Ⅰ 2023 F1 鉛筆画 中山眞治

作業スペースの整備

  • 姿勢を維持できる机と椅子を用意する。あるいは、工夫して楽に描けるようにする。
  • 自然光やデスクライトで適切な照明を確保する。
  • 道具を整理し、集中しやすい環境を作る。専用の収納できる入れ物を用意する。

学習計画を立てる

  • 基礎技術(線の描き方、陰影のつけ方)を習得する。
  • テーマを決めて練習する(風景、静物、動物、人物など)。
  • 作品を記録し、成長を確認する。

モチベーションを維持する工夫

  • 小さな目標を設定し、達成感を得る。
  • SNSやオンラインコミュニティで作品を共有する。
  • 好きなモチーフを描きながら楽しむ。

 鉛筆画の学習方法は、目的によって異なります。独学と教室、それぞれの特徴を理解して、自身に合った方法を選びましょう。

 また、適切な環境を整え、計画的に学ぶことで、効率よくスキルを向上させることができます。あなたに最適な学習スタイルを見つけて、鉛筆画の世界を楽しみながら成長していきましょう。

 ではまた!あなたの未来を応援しています。