こんにちは。私は、アトリエ光と影の代表で、プロ鉛筆画家の中山眞治です。
筆者近影 作品「パーティーの後で」と共に
さて、鉛筆デッサンにおいて、鉛筆の削り方は、作品のクオリティーに直結する重要な要素です。芯の形状や長さによって、細かい線から広い面まで多彩な表現が可能になります。
この記事では、初心者の人から上級者の人まで役立つ、最適な鉛筆の削り方について解説します。
それでは、早速見ていきましょう!
鉛筆デッサンに最適な削り方とは?初心者におすすめな基本技術
筆者の描画道具収納ケースです
鉛筆デッサンにおいて、鉛筆の削り方は描写力に大きく影響を及ぼします。適切な削り方を習得すれば、さまざまな描写ができるようになり、作品のクオリティーも向上します。
本章では、初心者にもわかりやすい基本的な削り方の技術を解説します。
鉛筆を削る際の基本的な考え方
鉛筆の削り方については、いろいろな考え方がありますが、筆者がこれまで30年間にわたって鉛筆画を描いてきましたが、各種ネットの記事を見ると、鉛筆の芯を長く削りだして描くことが良いような記述もあります。
しかし、筆者もたまたま削っているうちに、芯を長く削りだしてしまったことがありますが、重要なことは、他のサイトなどが盛んに鉛筆の芯を長く削りだして、鉛筆を寝かせて「幅広くトーンを乗せられる」と書いています。
筆者は、うっかり長く削りだしてしまった鉛筆でも、鉛筆を寝かせて幅広いトーンを乗せることは一切しません。芯が長いと、描いていてすぐに折れてしまうので、逆に、できるだけ鉛筆削りで出せる芯の長さ程度にしています。
鉛筆削りで削れないほど短くなった鉛筆は、100円ショップで購入した「果物ナイフ」やカッターナイフを使って削っていますが、そこでも、長く削り出してしまうと折れやすくなるので、できるだけ芯を長くしないように削っています。
人によって考え方は違うので、否定はしませんが、筆者は長い芯にして良かったと思える効果が全く思い当たりません。
ですから、鉛筆の芯を削ることに考え込んでしまっている人がいましたら、鉛筆が長い時には「鉛筆削り」を使うこと、鉛筆削りで削れないほど短くなった場合には、鉛筆ホルダーに差し込んで、ナイフを使ってできるだけ長くしないように削ることをオススメします。
因みに、筆者の使っている鉛筆削りは下のような製品で、30年間も使っています。
ナイフを使った基本的な鉛筆の削り方
鉛筆デッサンに最適な削り方では、上の記述にもありますように、鉛筆がまだ長い場合には、鉛筆削りで削れば充分です。
鉛筆削りでは削れないほど短くなった鉛筆の場合には、その短くなった鉛筆をナイフで削るために鉛筆ホルダーが必要です。下の画像を参照してください。文具店で安く販売していますので、2~3本あれば便利に使えます。
筆者の鉛筆ホルダーです(30年間付き合っています)
鉛筆ホルダーは2~3本あれば便利に使えます。
鉛筆を削る際に準備するもの
筆者の鉛筆削り用の(果物)ナイフですが、30年間付き合っています
ナイフやカッター及び、鉛筆ホルダーと鉛筆を用意しましょう。
果物ナイフを使う場合には、「砥石」も安いものを一つ買っておけば、長く使えます。筆者は削りにくくなるたびに研いでいますが、その研ぐ頻度はせいぜい半年に一度くらいです。
カッターナイフを使う場合に、削りにくい時には、刃を折って新しい刃で使うと、スムーズに削ることができます。
実際に鉛筆を削る(木の部分を削る)
鉛筆削りで削れないほど短くなった鉛筆では、木の部分をゆっくり削り、芯が2〜3cmほど出るようにします。木の部分を均等に削ることで、芯が折れにくくなります。
削る際は、ナイフの刃を鉛筆に対してやや斜めに保ちながら削ると良いです。
この鉛筆は、芯が折れてしまいましたので削り直します。
鉛筆に対して、削りやすい角度を試しながら進めていきましょう。
鉛筆を握っている手の親指の先でナイフを押しつつ、ナイフを持っている手もその動きに合わせて動かすようにします。
鉛筆を握っている手を回転させながら、削っていきましょう。
実際に鉛筆を削る(芯を削る)
鉛筆は、削る際に芯までも同時に削れるわけではありません。最初にこの木の部分が削れて、芯はそのまま先端が鋭くない状態で残りますので、木の部分を削り終えましたら、次は芯を削っていくことになります。
先ほどの木の部分を削った要領で、今度は芯の部分を削っていきます。
やはりここでも、鉛筆を握っている手を回転させつつ、鉛筆を握っている手の親指の先端部分でナイフの刃を押しながら芯を削ります。
だんだん鉛筆の芯が削れて来ましたら、鉛筆を握っている手の親指でナイフの刃を押さずに、ナイフを持っている手だけで、鉛筆の芯の先端が細くなるようにナイフの刃を前後させつつ、鉛筆を握っている手は鉛筆を回転させていきましょう。
だんだん芯の先端が鋭くなってきました。
鉛筆の芯の先端部分が、鋭くなった時点で終了です。この作業は慣れればすぐに完了できます。重要なのは、繰り返しになりますが、長く削り出す必要はないということです。
尚、他のネットの記事では、紙やすりでさらに整えるなどの記載もありますが、そこまで神経質に考えなくても良いです。しかし、よほど細密な部分を描く際などでは、検討をしてみるのもアリです。
鉛筆を削ることは、実際に何回か試すことができれば、その方法をすぐに習得できますよ!しかし、気に入ったように削れるには、少し練習が必要です。
初心者におすすめな鉛筆の削り方のコツ
初心者の人にとって、鉛筆をうまく削ることは最初は難しく感じるかもしれませんが、いくつかのコツを守れば効果的に削ることができます。
切れ味の良いナイフを使用する
錆びたり古くなったナイフを使用すると、うまく削ることができません。必ず切れ味の良い刃を使いましょう。果物ナイフであれば、たまには研いであげましょう。
また、カッターナイフであれば、前述していますが、古い刃は折って新たな刃にしましょう。切れ味が全く変わります。
芯を折らないための力加減
鉛筆を削る際には、芯に強い力をかけすぎないようにすることが必要です。ゆっくりと少しずつ削り進めることで、芯を保護しながら削ることができます。
B系統の鉛筆で、特に6B以上の芯の柔らかい鉛筆をナイフで削る際には、注意して削りましょう。芯までザックリと削り切ってしまうことがあるからです。
効果的な削り方の練習方法
練習を重ねることで、削り方も自然と上達します。まずは安価な鉛筆を使って、削り方を試してみましょう。徐々に慣れてきましたら、自身の鉛筆削り技術が向上していることに気づくはずです。
削り方をマスターすることで、鉛筆デッサンの表現力が格段にアップし、作品の質が向上します。初心者の人も、まずは基本の削り方をしっかりと習得して、鉛筆デッサンの楽しさを深めてください。
経験を積んでいけば、必ずうまく削れるようになれますよ!
芯の長さで変わる!描写力を最大限に引き出す削り方の秘訣
鉛筆デッサンでは、芯の長さが描写力に直接影響を与えます。削り方によって描ける線の太さや質感が大きく変わるため、自身の目的に合った芯の状態を知っておくことが必要です。
本章では、芯の状態による描写の違いと、それぞれのメリットを最大限に活かす削り方の秘訣を紹介します。
鉛筆削りで得られた長さの芯が適している場面とその利点
芯を鉛筆削りで尖らせることで、細密な描写が可能になります。特に細部にこだわった線を描きたい場合や、細かい部分を描く際には役立ちます。
細密な線を描くことができる
鉛筆削りで芯を削ることで、芯がしっかりと保たれ、繊細で細密な線を描くことができます。細かい輪郭線やディテールを描写する際に、この削り方が非常に効果を発揮します。
描写中に芯が折れにくい
鉛筆削りで削った芯は、折れにくいという利点があります。特にH系統の固い鉛筆や、硬い描画材を使用する際に、鉛筆削りで削っておくことで芯を守りつつ描くことができます。
鉛筆が長い状態の時には、迷わず「鉛筆削り」を使いましょう。
芯の長さを調整するテクニック
鉛筆削りで削れないほど短くなった場合には、ナイフを使って削りますが、鉛筆を削る際には、芯の長さを調整するテクニックも重要です。以下のポイントを意識して、芯の長さを描写内容に合わせて調整しましょう。
長さの目安
一般的に、背景や広い面積を埋めていく場合は芯を鉛筆削りで削り、その状態で、細かいディテールを描く場合にも充分対応できます。
尚、モチーフの周辺部分では、モチーフの輪郭に合わせて鋭い芯先の鉛筆で、下の画像のように型を抜くことも必要になりますが、輪郭線に沿った描き方が必要になりますので、鉛筆の芯の先端は鋭くしておくことが必要になります。
しかし、それ以外の背景には、鋭くしなくてはいけない理由はありませんので、芯先が丸くなっていても良いのです。
削る角度の調整
ナイフを使って削る際、芯を鋭く削ることで細い線が描け、それほど鋭くない状態の芯先であっても広い面を描くことができます。削る角度を調整して、自身に合った描写スタイルを見つけましょう。
削る角度は重要ですよ!また、鉛筆を握っている手の親指でナイフを押すようにして削ることを覚えておきましょう。繰り返しになりますが、下の画像を参照してください。
鉛筆デッサンにおける芯の活用方法と具体的なテクニック
芯の長さや削り方だけでなく、描く際に芯をどのように使うかも大切です。例えば、広い面を使う際は鉛筆を寝かせて描くこともできますし、細かい部分を描く際は芯を立てて描くことで、複数の表現が可能になります。
芯の長さや削り方を工夫することで、デッサンの表現力を最大限に引き出すことができるでしょう。描く対象に応じて芯の長さを調整し、さまざまな技法を試してみてください。
そして、筆者は鉛筆デッサンで描き進めていく際に、面を構成する場合には、鉛筆の芯先の鋭さも重要ではありますが、それ以外にも、ハッチングやクロスハッチングを用いて埋めています。
ハッチングとは、並行する線を用いて塗っていく手法であり、クロスハッチングとは、縦横斜めの4方向の線で面を埋めていく手法です。これらの手法は、塗り重ねていくに従って、濃いトーンの面や繊細な面の構成にも役立てられます。
尚、クロスハッチングを行う際に、描きにくい方向の線の場合には、スケッチブック側の角度を変えることで問題なく描き進めることができます。下の画像の濃いところも、明るいところもクロスハッチングを使っています。
第1回個展出品作品 夜の屋根 1996 F10 鉛筆画 中山眞治
筆者は、背景などを塗り潰していくような場合には、鉛筆削りで削れなくなった短い鉛筆で背景を描いていることが多いです。その方が、鉛筆を使い切るのに都合が良く、鉛筆の長さが1cmくらいになるまで使えます。^^
輪郭に沿った型を抜く場合や細密な部分には、鉛筆削りやナイフで先端を鋭くして使いますが、背景などを埋める際には、先端を鋭くしなくても充分描けます。芯の削り方以外に、ハッチングやクロスハッチング技法も使いましょう。
鉛筆の削り方のテクニック:シャープな線と柔らかな陰影を表現
鉛筆デッサンにおいて、鉛筆の削り方のテクニックは、線の鋭さや陰影の柔らかさに大きな影響を与えます。
芯の削り方次第で、シャープな線を引きつつ、滑らかな陰影を作り出すことも可能になります。本章では、削り方の技術を解説します。
シャープな線を描くための鉛筆の削り方
シャープな線を描くには、芯を鋭くする必要があります。
芯を細く削る
シャープな線を描くためには、芯を短く、先端を鋭利に削ることが重要です。鉛筆削りやナイフで慎重に削り、先端を針のように尖らせます。
このとき、芯の角度を一定に保ち、芯が均一な太さで削れるようにしましょう。芯が細ければ細いほど、細密な線をコントロールしやすくなりますので、鉛筆削りで得られた鋭さであれば充分対応できます。
紙やすりでの仕上げ
特別に細かく仕上げる際などには、紙やすりを使用するのも手段にはなります。しかし、繰り返しますが、筆者は紙やすりを使ったことは一度もありません。
特別に細かく、微細な描写が必要な場合には、紙やすりの使用も考えてみましょう。
柔らかな陰影を描くための芯の調整
一方、陰影を描く際には、柔らかなタッチを作り出す削り方が有効です。紙に触れる範囲を増やすことで、陰影の滑らかさを強調できます。
鉛筆を寝かせて使う
柔らかい陰影を描くためには、鉛筆を寝かせて使うことも一つの手です。鉛筆の芯の側面を使い、滑らかで均一な陰影を描けるようになれます。この削り方を使って、デッサン全体に深みを加えられます。
具体的には、下の画像のような鉛筆の握り方で、芯の側面を使って幅広くトーンを入れていくやり方です。
筆圧の調整
筆圧を調整することで、影の濃淡をコントロールします。力を入れずに芯を寝かせて描くことで、軽やかなグラデーションを作り出すこともでき、硬い線を避けることが可能になります。しかし、繰り返しますが、筆者はこのような使い方はしたことがありません。
一度も試さずに終わるのももったいない話なので、試しに「鉛筆を寝かせて使う」方法も試してみてはいかがでしょう。制作しにくいようでしたらば、その後しないだけのことです。
芯の長さのバランス
シャープな線と柔らかな陰影の両方を駆使するためには、芯の長さを調整します。
シャープな線を必要とする部分には短い芯を、広い陰影を描く部分には鉛筆を寝かせて描くことで、バランスの取れた描写も可能になります。
細かいディテール用には鉛筆削りで得られた鋭さで描く
ディテールの描写には、芯を鉛筆削りで鋭利に削ることで、細密な線を描きます。特に人物や細かい構造物を描く際には、この削り方が効果的です。
削り方と描き心地の違い
削り方が異なると、鉛筆の描き心地も変わってきます。その場に応じて削り方を調整し、描きやすさと表現力を両立させましょう。
自分に合った削り方を見つけるためには、さまざまな削り方を試し、描写にどのような影響を与えるかを確認してみることが大切です。
このように、鉛筆の削り方は、シャープな線と柔らかな陰影を使い分けるためのテクニックを駆使しています。これらの技術をマスターすることで、デッサンの表現力を大幅に向上させることができます。
鉛筆の削り方には、難しい部分はあまりありませんので、リラックスして取り組みましょう。絶えず鉛筆削りで鋭くすることは必要ですが、短くなった鉛筆で、背景などの広範囲を塗り潰す場合などでは、先端を鋭くせずに描き進むこともあるからです。
芯を折らずに削る方法:失敗しないためのコツと道具選び
鉛筆の材料の木材です
鉛筆デッサンを始める際、芯を折らずに削ることはとても重要です。芯が折れてしまうと、描写に支障が出たり、無駄な時間を取られることになります。
本章では、芯を折らずに鉛筆を削るためのコツや、適切な道具選びについて解説します。
カッターナイフで芯を折らずに削るコツ
鉛筆削りで削れなくなった短い鉛筆を、カッターナイフで削る際には、鉛筆削りでは実現できないシャープな削り方も可能になりますが、芯を折ってしまうリスクもあります。以下のコツを守れば、芯を折らずに効果的に削ることができます。
芯を削る際に力を入れすぎない
芯を削るときに、力を入れすぎると芯が簡単に折れてしまいます。芯は非常に繊細な部分なので、カッターナイフを使って少しずつ削り進めることがポイントです。そして、芯が露出した後は慎重に力をコントロールしましょう。
特に、B系統の鉛筆では、濃さが増すほどに柔らかくなっていきますので、削っている最中に折れることもありますが、ナイフで削り切ってしまうこともありますので、慎重に削りましょう。筆者は、何回もナイフで削り切った経験があります。^^
斜めに削る
鉛筆の木の部分を斜めに削ることで、芯を露出させる際の負荷を軽減できます。芯に直接力が加わらないように、斜めに刃を入れて削ることで芯の折れを防げます。
削る角度を一定に保ちながら、ゆっくりと進めるのがポイントです。削った経験がない人でも、少しづつ削ることで問題なく削ることができます。そして、何回か削るうちにコツがわかってくるはずです。
カッターナイフの刃を、新しい部分に変えて削れば、楽に削ることができます。
適切な鉛筆削り器の選び方
鉛筆削り器は、選び方次第では芯を折らずに削ることも可能であり、芯折れのリスクも低減できます。
a 鉛筆削り器
通常の鉛筆削り器で、描写に必要な条件が整えられます。
b カッターナイフと紙やすりを組み合わせる
カッターナイフだけでなく、削った後の仕上げに紙やすりを使うことで、芯の先端をさらにシャープに保つこともできます。芯を削り終わった後に、紙やすりで軽く整えることで、細かな描写にも対応できるようになれます。
筆者は、手動の鉛筆削りを使っていますが、勿論、電動の鉛筆削り器でも問題ありません。しかし、鉛筆の芯の先端をわざと鋭くしない程度の削り方をして、背景を描くこともありますので、そうしたことを考えれば、手動の方が扱いやすいともいえます。
切れ味の良いカッターナイフを使う
芯が折れてしまう原因の一つに、カッターナイフの刃が鈍っていることがあります。切れ味の悪い刃を使うと、芯に余計な負荷がかかり、折れやすくなります。
a 定期的な刃の交換
鉛筆を削る頻度が多い場合、カッターナイフの刃はすぐに鈍ります。刃が鈍ってきたと感じましたら、早めに新しい刃に交換しましょう。切れ味の良い刃で削ると、芯を折ることなくスムーズに削れます。
カッターナイフを使う場合には、細いカッターナイフよりも、上の画像のようなカッターナイフの方が、握りやすくて安定していますよ!
削る環境と握り方の工夫
芯を削るときの持ち方や環境も、芯が折れるかどうかに大きく影響します。
a 安定した場所で削る
鉛筆を削る際には、安定した机の上で作業を行うことが重要です。膝の上や不安定な場所で削ると、余計な力が入ってしまい、芯が折れやすくなります。しっかりと安定した場所で慎重に削りましょう。
b 鉛筆の握り方に注意
鉛筆を握りしめすぎないようにしましょう。軽く持ち、カッターナイフをゆっくりと動かすことで、芯を折らずに削ることが可能になります。力の加減に気を付けることが大切です。
芯を折らずに削るためには、適切な道具の選び方と削り方のコツを理解することが不可欠です。これらのテクニックを活用することで、芯を守りつつ、楽しく鉛筆デッサンを描くことができるでしょう。
調理をする際には、切れ味の悪い包丁を使うとストレスが多いものです。鉛筆デッサンでも、鉛筆を削る際には、切れ味の悪い道具では、楽しさも半減してしまいます。スパスパと切れ味の良い道具を使いましょう。
削り方で変わる描き心地!効果的な練習法と実践的アドバイス
鉛筆の削り方によって描き心地が大きく変わることをご存知ですか?削り方一つで、描く際の感覚や表現の幅が広がり、より自在にデッサンを楽しむことができます。
本章では、鉛筆の削り方による描き心地の違いを体感するための練習法と、実践的なアドバイスをご紹介します。
芯の削り方による描き心地の違い
鉛筆の芯をどのように削るかによって、描き心地に違いが生まれます。削り方を工夫することで、異なるテクスチャーや線の質感を表現できるようになります。
a 短く鋭く削る
芯を短く鋭く削ると、芯が紙にしっかりと接触し、シャープで精密な線を描くことができます。この削り方は、細かいディテールや輪郭を描く際に適しています。また、硬い芯を使用することで、より滑らかで制御された描写が可能になります。
b 鉛筆削りで芯先を鋭くした状態で幅広い線を描く
鉛筆削りで芯先を鋭くした状態で、鉛筆を寝かせて使うと、幅広い線で描写できるため、柔らかな陰影やグラデーションを表現しやすくなります。
幅広い線で描くと、軽やかで流れるような描き心地を楽しむことができ、背景や大きな面積の描写にも効果があります。
効果的な削り方の練習法
描き心地の違いを実感するためには、さまざまな削り方を実際に試してみることが大切です。以下の練習方法で、自身に合った削り方を見つけましょう。
a 削り方を変えた鉛筆で線を描いてみる
異なる削り方をした鉛筆で同じ対象を描き、描き心地を比較してみましょう。例えば、短く削った芯で細密な線を描いた後、長く削った芯で柔らかな陰影を描くと、それぞれの削り方の特徴を体感できます。
b 削り方を変えながらスケッチする
スケッチブックを使って、削り方を変えながらスケッチを行いましょう。削る角度や芯の長さによってどのように描き心地が変わるかを観察し、自身の好みや描きやすさを確認します。この練習を繰り返すことで、描写の幅が広がります。
好みの描き味は、人それぞれ違いますので、いろいろな削り方で試してみることがオススメです!
部分には短い芯を、広い部分や柔らかな陰影には長めの芯を使うことで、表現の幅が広がります。
削り方のバリエーションを活かす練習
削り方の違いを生かした練習を繰り返すことで、より描写力が向上します。実際に削り方を変えながら、鉛筆でさまざまなスケッチやデッサンを描き、感覚を養いましょう。
自身に合った削り方を見つけることで、作品の質も向上し、描く楽しさも増していきます。このように、削り方を工夫し、適切な練習を行うことで、描き心地を最適化し、デッサン技術を高めることもできます。
まとめ
鉛筆デッサンにおいて、芯の削り方は作品の質に大きな影響を与えます。最適な削り方をマスターすれば、描き心地を向上できて、表現力を最大限に引き出すことができます。以下では、これまでのポイントを踏まえてまとめます。
鉛筆デッサンにおける芯の削り方は、描写の幅や質感に大きく影響します。効果的な削り方の技術を習得することで、作品のクオリティーを大幅に向上させることができます。
以下の5つのポイントを押さえて、最適な削り方を実践してみましょう。
鉛筆の芯を折らずに削るコツ
a ナイフを使い、芯に無理な力をかけずに少しづつゆっくりと削る。
b ナイフで削る場合には、切れ味が鈍ると芯が折れやすくなるため、定期的に刃を交換する。
c ナイフで削る場合には、削る角度を一定に保ち、芯が均等に露出するように心がける。
描写力を最大限に引き出すための芯の長さの調整
a 長い芯: 広い面積や陰影を描く際に便利。芯を寝かせることで滑らかなグラデーションを実現できる。鉛筆削りで削りだした状態で、鉛筆を寝かせて使うのであれば、折れにくいので使用も可能。
b 短い芯: 鉛筆削りで削りだした状態ではなく、先端部分がそれほど鋭くない場合には、芯の折れを防ぎつつ背景などを表現できる。
適切な道具選び
a 通常の鉛筆削り器を使用すれば、芯を長く保ちながら折れにくい削り方ができる。
b 紙やすりを使って削り終えた芯を整えると、より滑らかな描写も可能になる。
効果的な削り方の練習法
a 異なる削り方で同じ対象を描き、描き心地を比較して最適な削り方を見つける。
b 削り方を変えながらスケッチを繰り返し、削り方が描写に与える影響を体感する。
削り方のテクニック
a シャープな線を引く: 芯を鋭く短く削ると、細密な線も描ける。
b 柔らかな陰影を描く: 鉛筆削りで芯先を鋭くした状態で、鉛筆を寝かせて使えば、広い面に柔らかな陰影を作れる。
このように、削り方一つで鉛筆デッサンの表現力は大きく変わります。自身に合った削り方を習得し、描き心地を最適化することで、鉛筆デッサンの技術をさらに高めることが可能になります。
ではまた!あなたの未来を応援しています。
鉛筆の芯は長くすると折れやすく、また、鉛筆削りで削った状態でも芯の側面を使って描くこともできますよ!